2012年6月13日水曜日

大規模小売店舗法が駄目にしたもの 【寡占よりも、一億層中流がイイ??】

色々議論はありますが、大規模小売店舗法、いわゆる大店法ができてからは、地方にも東京に本社がある大手のスーパーの店舗が山のようにできて、寡占体制が出来上がってしまいました。これは、どの業界にも結構当てはまることですが、一番、二番でないと生き残っていけなくなってしまったということです。世界最大の電機会社であり、今は、色々な分野にも進出している発明王エジソンが作ったGEのジャックウェルチが提唱した手法で有名なことですが、得意な分野に特化し、苦手な分野は売却するという考え方です。

地方に行くと、景気悪化のすさまじさは駅前のシャッター商店街で感じることができます。そして、すこし、郊外にでると、工場の跡地や田んぼを埋め立てた巨大なショッピングモールが姿を現します。私は、基本的には資本主義者ですが、過度な競争は、結果として合成の誤謬とでも言ったらよいのでしょうか、一人ひとりがやることは正しくとも、みんなでやると、悪くなってしまうという、ミクロとマクロの違いがあり、取り返しのつかないことになってしまうと思っているので、ある程度の規制には賛成です。インドの小売業界のことを分析すると、あまりにも零細の小売業者が多くて、日本の比じゃないんです。ですので、今は法律と政治家の努力によって守られていますけど、カルフールやウォルマートが本腰をいれて参入してきたら、とんでもないことになると思っています。そうは言っても、大都市圏はあってもいいと思うんですけどね。そうは言っても、今中国がレアメタル、レアアースでやっているように、安くして競合を潰して、需給が引き締まったときに一気に値を上げるというのもどーかと思うんですけどね。

流通革命が物流を大きく変え、世界中のものが本当に簡単にしかも安く手に入り、あとは冷蔵庫の普及によって、ある程度の長期保存が可能になりました。インドでは、冷蔵車が普及しておらず、道も極めて悪いことから、貨物が傷み、野菜などは3割以上を廃棄しているといいます。あとは、先日の日記で書いた情報革命ですね。知らなくていいことを知ってしまい、テレビCMなので購買意欲をそそるようなものを流すと、ついついいらないものまで買ってしまって、金持ちの人たちが持っているものが欲しくなるということがでてくると思います。

それと、個人的に思うのはジャンクフードですね。私も、嫌いではなく、ついつい食べたくなって、吸い込まれてしまうことがあるんですが、あれも多くが実は多国籍企業ですね。マックなんかは典型的です。効率を極めて、薄利多売のビジネスですが、金太郎飴のようにどこでも均質のサービスを提供できるってすごいことだと思います。しかし、実際には、世界の2つの巨大な発展途上国で、どれだけ外資が何百年、何千年も続いてきた文化を壊してしまうのか、気になるところではあります。

その反面、世界最大の鉄鋼会社、アルセローラ・ミタルは、買収に買収を重ねて、鉄鋼界の重鎮である新日鐵すらも恐れさせていると言われています。いろんな業界で寡占がすすみ、いずれは独占になると思うのですが、すごい世の中になったものです。

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