2014年6月10日火曜日

ロボットとITの成長戦略への貢献【将来の代替と職業】

政府が成長戦略を発表しましたが、一言で言うと「もはや戦後ではない」の経済白書をもじったとも言える「もはやデフレではない」と言う言葉ですね。あとは、個人的に私が思うのは、今の産業は既に成熟しきってしまっており、既に大体のアイディアが出尽くしています。農業革命、そして産業革命、IT革命の三つの革命が近現代でありましたが、IT革命は過去のどの革命より、世の中にもたらす変化のスピードは大きく、私たちの生活を劇的に変えています。個人的には、今後、まだまだ伸びる分野はITとロボットだと思っており、その中でもITの伸びしろは極めて大きいと思います。

一つ目のITですが、直近では、スマートフォンが遍く、国民に広まりつつあると言うことでしょうか。実感としては、携帯電話の半分くらいがスマホで、電車や街でもスマホをいじっている人が極めて多いなと思っています。これは、2010年から加速したと思っており、それはIphoneの普及によるところが極めて大きいと思っています。個人的には1990年代の半ば以降から学校や企業でインターネットが使われ始められ、2000年頃のITバブル時期に一気に浸透したと言う気がしています。あとは最近かなりスマホと同時に目立つようになったタブレットの携帯端末ですね。価格低下が普及に弾みをかけるでしょうが。新規市場を創出してくれると思います。

過去に日本であったように高度経済成長で右上がりの時は、需要が供給を超えるようなこともあるため、よほど下手をしない限りは失敗することはありませんでした。途上国でいま行われている商売は、まさにタイムスリップしたような感じで、それが数十年遅れて行われています。ですので、使う前から壊れていたりすることもままありますし、品質が極めて悪いことも、国境という障壁に守られているお陰で大きな問題になることもありません。今後、日本が目指すのは、雁行型ではなく、自分で道を切り開くタイプの経済発展しかありません。言わばアメリカ型でしょう。多産多死の起業家文化であり、失敗をしても、それを受け入れる社会環境が整備されなきゃいけません。

エネルギーや食料の二つは、人間が生きていくなかで、衣食住の根幹をなすものです。新規産業を模索するなかで、この二つに力を入れないといけないことは明白です。エネルギーは、水からエネルギーを作り出す(H2Oの原子記号のように電気分解すると水素と酸素になる。そして水素は燃えるエネルギーになる)とか、藻から原油を作るとかです。食料はバイオ関係でしょうかね。


1.ITの浸透とインターネットの日常生活への組み込み
 1)パソコンを使わない層への普及
 2)一人一台の端末
 3)学生から高齢者、そしてパソコンを使わないブルーカラーへの普及
2.価格の低下とコンテンツ・サービスの拡充
 1)パソコンも30万円を越えるような価格から数万へ
 2)接続料金も従量制から定額制になり概ね5000円前後へ
 3)ゲームやDBなどのコンテンツの充実
 4)SNSやブログによる新コミュニケーションツールの登場
3.自動化や新サービス
 1)ネット予約などによる時間削減サービスの登場
 2)データベースによるマッチングシステムの台頭
 3)ASPなどのクラウドサービスの一般化
 4)企業がHPを持ち、Eコマースをするようになった
 5)楽天やアマゾンのようなサービスの一般化

まとめてみると、ここ15年程度で起こった変化は上記のものだと思っています。軍事的、学問分野での利用から企業での利用が始まり企業の利用がはじまり、一人一台のPCの配備から、電子メールアドレスが個々に与えられ、企業のコミュニケーションツールとして一般的になりました。特にEコマースの分野では、アマゾンや楽天に代表されるようなマーケットプレイスが登場し、中小企業や零細企業がインターネットを活用することにより、全国だけでなく、全世界へ情報を発信することがdけいるようになり、実店舗だけでなく、仮想店舗による運用も一般的になったのが2000年以降です。

コンピューターの処理能力も向上し、記憶媒体の価格なども劇的に安くなり、今までコストのかかっていたことが、殆どタダのようなコストでできるようになったのもその特徴です。特に、収穫逓増のビジネスモデルは、固定費が殆どかからず、変動費もほぼ増えないため、売れたら売れた分だけ利益になるのが特徴でした。今までにないサービスも提供されるようになり、ASPなどを導入したデータベースや会計システムなども登場し、事務処理に人が要らなくなったのも事実です。設計なども今までは、紙ベースでやっていたものが、CADでするようになり、膨大な修正の手間が必要だったものが一瞬で直せるようになったのも事実です。そのようなところで、技術系のアシスタントとしての事務系、そして単純な事務職が殆ど必要なくなってきているのも事実です。

昔は、コピー取りなどの仕事もたくさんありましたが、今は電子ファイルでやり取りをすることがおおくなり、ペーパーレスの文化が浸透してきたため、以前のような膨大なコピー取りはありません。今後もこの流れは続くでしょう。主に大企業から行われてきたITの業務への導入は、中小企業や零細企業にもほぼ浸透し、導入コストが以前に比べると極端に安くなったため、導入していない企業を探す方が難しいでしょう。

さて、二つ目のロボットですが、これは産業用のロボットからルンバのようなお掃除ロボットまで当てはまります。個人的には、産業用のロボットの開発を国が主導して補助金を出してでも進めるべきだと思っています。理由は、東日本大震災で問題になったように、瓦礫の処理だけでなく、爆発した原発の解体などの業務に生身の人間を充てることが難しいからです。防塵、防爆、そして対放射能というのは、輸出管理令などで定められているように、そのポイントは、核兵器や大量破壊兵器の開発の規定である程度わかっている筈です。旧ココム規制(現ワッセナーアレンジメント)などありますが、平和利用ということが明確である分、胸を張って、費用を出せば良いと思っています。

アメリカなどは、この点、ロボットには力を入れており、三沢基地へ配備された無人機のグローバルホークなどでも語られていますが、今後は、ロボットのよる戦争、巡航ミサイルなどが戦争の主役になっていくことを十分に解っているため、どんどん既存の戦力をロボットや人的被害のないものに置き換えています。なにせ、ロボットはアフガニスタンで活躍していた無人機などもそうですが、米国本土から操作されて、衛星を通じてコントロールされていたそうな。

おそらく、核による汚染を考慮した電子部品なども考えられているでしょうし、対放射能の素材などもどんどん開発がなされていると思います。日本は、自動車の製造の過程などで、ロボットはたくさん活用されていますが、放射能に汚染された瓦礫が処理できるものがあるかというと残念ながらありません。このあたりも、本気でやればできると思うんですけどね。

ベンツが自動運転の広告を最近バンバン出していますが、自動運転もほぼ実用化が見えてきました。グーグルも成功したようですし。あとは、運用するインフラの整備ですよね。高速道路や鉄道、港湾とか、経済活動をするためにはある程度のインフラが整っていないと駄目です。

新興国へ人件費が安いからといって、大挙して進出した会社が泣いているのは、停電が頻繁にある、電圧が安定していないなど、インフラ面での不満です。これって、日本の大きなアドバンテージだと思うんですよね。鉄や自動車、それから半導体などもしっかりとしたインフラがないとできないんですよ。特に電力に関しては非常にシビアで、半導体なんかは、0.2秒停電があったくらいで、2週間くらい工場が止まってしまうこともあるぐらいらしいですし。一時期、中国への進出ブームがありましたが、やっぱり頭痛の種は、電気も含めたインフラだったみたいですし。この辺がクリアできない限りは途上国や中心国では、ロボットが一般的になるのは、まだまだ先なのかなと思っていますが、日本でも自動運転やロボットなどに対応したインフラの整備が今後新規でひつようになります。

個別にシステムを組み込めば良いのでしょうが、おそらく、統一したルールや中央から情報を流すようなシステムがなければ、そのようなものも最適化は図れないと思うので、政府が主導してこのようなところは力を入れるべきだと思っています。

ITもロボットも、目先では非常に便利で私たちの生活や仕事を助けてくれますが、その反面、私たちの競合として仕事を奪うのも事実です。そのためには、新規産業を創出したりする必要もありますが、それは、おそらく二極化する方向にあり、サービス面か高度な技能や知識を必要とするものに集約されていくと思います。

どちらにしろ、今後、エネルギー問題や食糧問題を解決しないことには、世界の問題は解決できませんし、その先にも進めないと思っていますので、食料・エネルギー問題がどのようになるか、これが非常に楽しみですね。


1.ロボットの可能性
 1)介護
 2)危険な作業や重労働の代替
 3)配送センターでの業務
2.問題
 1)ルールやインフラの整備
 2)人の仕事を奪ってしまう
 3)メンテナンス
 4)暴走した際の対応
2012年3月02日
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2011年12月25日
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