2017年1月19日木曜日

東芝の損失は5千億以上になる見込なのに平均年収は八百万以上【再編は不可避、日本企業の巨額買収は見事に失敗続き】

日経が東芝の損失は最大で5000億円になると報道していますが、実際は一兆円ぐらいあるでしょう。のれん代の償却以上に隠れていた損失が極めて大きかったわけで、これは意図的に隠していたと思われても仕方ないと思います。何度も繰り返しますが、ウェスチングハウスの買収は完全に失敗だったわけで、原子力ルネサンスは、3・11のフクシマで完全に終わりを告げました。収束をしていないにも関わらず、原発が売れるわけ無いです。

こうなるとあとはどうやって救済するか、解体するかという話になると思います。虎の子の東芝メディカルシステムズをキャノンに売っぱらって、なんとか時間稼ぎができたのですが、いよいよ時間稼ぎができなくなりましたね。何度もくどいですが、3・11の時点で、原発事業は終わっていたのです。特に東芝は、半導体と原子力に賭けており、半導体は好調なものの、原子力はリスクの塊であり、それがコントロールできていなかったと。CB&Iなんかも上手く売り抜けたなと思いますが、ここは東芝の契約担当者が甘かったのだと思います。白人は本当にこういうところが天才的に上手いですから。

今まで何度も紹介していますが、日本電産の永守重信氏が手がけた買収以外、日本企業の巨額買収はことごとく失敗しています。ドコモなんかは、生み出すキャッシュフローが余りにも大きいため、国内だけでは使いみちがなく、海外での買収にその資金を注ぎ込んでいるわけですが、見事に全部失敗しています。4090億円を投資したオランダのKPNモバイル、1860億円を投資した英国のハチソン3G、01年に1兆2000億円を投資した米国のAT&Tワイヤレスの海外事業は見事に全て失敗。合計で約1兆5000億円の損失を計上しています。本来なら株主代表訴訟を起こされてもおかしくないレベルです。これが普通の会社であれば、完全に潰れていますが、ドコモは寡占市場で更に、他社と談合とも言える料金体系を維持しているため、極めて高収益で、鼻くそをほじっていても、寝ていてもお金が入ってきます。こういう企業であれば、話は別ですが、東芝はこういう虎の子が殆どなく、あったのは医療事業と半導体事業です。他は、さっぱりで損失の穴埋めは出来ないというわけです。

キリンや三菱地所なんかも過去に巨額損失を海外の買収で出していますが、日本企業で買収に成功したまともな事例は、永守重信氏以外記憶にありません。正直、日本企業には買収しても、相手をコントロールできないんだなと思います。その意味で、イギリスやフランス、オランダなんかは、数百年にも及ぶ植民地経営のノウハウがあります。白人はそういう意味では、本当にしたたかで、えげつないですよ。日本人がそんなえげつないことができるかって言ったら、韓国の事例を見てみても分かる通り、感謝されるどころか、逆に攻撃される有様です。これって、やっぱり日本人がお人好しなんだと思いますよ。ですから、海外に下手に投資をせずに国内で仕事をしていればいいのに・・・・。

基本的に買収に出るような案件ってゴミなんですよ。だって、普通に考えたらそうじゃないですか。周易を上げている事業を売りたいと思いますか?売りたいときって、今後が落ち目になるのが目に見えているときとか、事業を切り離したいときじゃないですか。欧米人はこういうところが上手くて、なんだかんだ理由をつけて、最高値で売り抜けようとします。日本人は額面通りに受け止めて、最高値で買ってしまうとう、ババ抜きをやってしまうんです。こればかりは、日本人の気質なので、10年や20年で変えることは出来ないでしょう。やはりそういうことに目ざとい欧米人じゃないと無理です。

先程、日本電産の永守重信氏以外、買収が成功した事例をしらないと言いましたが、国内ではソフトバンクの孫正義の買収事案では、ボーダフォンの事を思い出しました。当時は散々叩かれました。ただIphoneがあったからこそ持ち直した訳で、それがなければ難しかったでしょう。それよりも超高値づかみをしたアームがどうなるのか、これを見たいですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿