2011年12月2日金曜日

沸騰都市シンガポール 【NHKスペシャル】

本屋で並んでいたのでついつい買ってしまいました。Youtubeで要約を見た事があるので、大体の内容は知っていましたが、改めて、シンガポールが持っている政策のスゴサを知りました。

この国は、日本だったら絶対にありえない政策を実施しているんですよね。それは、今は無くなりましたが、学歴がない人が子供を作ると税金があからさまに高くなったんです。あと、フィリピン人などのメイドには定期的に妊娠検査をさせ、妊娠した事が判明すると強制送還、そして二度とシンガポールに入国できないと・・・・。

バイオや医薬などの最先端分野に投資をしていることを以前も書きましたが、世界中から一流の研究者のほっぺを札束で叩いてスカウトしているそうです。そして、研究費は青天井。ただ、成果を出せなければすぐにクビだと・・・・。

この国は、本当に理由がわかりやすいです。要は、金を生み出すものが全て偉いと。ですので、外国人には優秀な能力を持つ人や投資をしてくれた人に対しては、永住権を発行したりしています。その反面、外国人の建設労働者などは、トラックの荷台に満載されて高速道路を疾走するなど、信じられないです。光の当たるところが強ければ強いほど、陰が強いのだと実感しました。

2011年12月1日木曜日

5%の男、その名もハンマー【銅市場を牛耳った商社マン:住商巨額損失事件】

住友商事の非鉄金属部長であった浜中泰男氏は、世界の銅市場の5%を動かす男として有名でした。住友グループは、ベッシと呼ばれる新居浜の住友金属鉱山の銅山がグループの一つの起源ですが、住商と言えば、銅で有名でした。LME指定倉庫には、住友の銅がたくさん眠っているとも言われており、その品質の高さは、世界中でスミトモといえば、銅と言われるほどでした。

その非鉄金属部長である浜中氏がハンマーとかミスター5%とか言われ、銅市場を牛耳っている事も驚きでしたが、取引に失敗し、2850億円も損失を出した事がもっともっと驚きでした。普通であれば、それだけ損失を出せば、普通の会社は確実に潰れます。それが、即座に損失処理をし財務内容も健全性をすぐに取り戻したところは、さすがに「浮利」を追わない住友財閥の一企業だと思いました。

一時期は、この事件に起因して商社の利益の源泉となっていたトレーディング業務を止める動きもあったようですが、コモディティビジネス部と名前を変え、今は為替や原油、株などの相場ものに向き合っているようです。

当時は、大和銀行(現在のりそな銀行)が米国債の不正取引で米国から追放された大和銀行ニューヨーク支店巨額損失事件があったり、デリバティブでヤクルトなどの名門企業が巨額損失を出していますが、桁がもうひとつ小さい損失になると直近でもたくさんの企業、学校法人、宗教法人が損失を出しており、金融商品の怖さを実感する瞬間でもあります。

この住商事件は、LMEで、スクーズという手法で相場のつり上げをはかり、その後、LMEが規制をして、にっちもさっちもいかない時に、住友商事側が手仕舞いをしたことによって損失が発生したものですが、問題は浜中泰男氏が書類を偽造して、無権限の取引を続け、損失を隠していたことに端を発しています。

5%って言うと、5%ルールとか、ちょっと前の消費税とかが出てくる数字なんですけど、大株主の開示で、これに触れちゃって、新興市場とかで名前が突然でちゃう個人株主なんて前にちょくちょくいましたよね。BNFのような著名投資家はちょっと話は別ですけど。それよりも、商品取引の世界で5%って言ったら、すごいボリュームです。非鉄と言っても鉄のようなベースメタルのような扱いですからその量といったら半端ないですから。日本では、銅と言えば、かつては、住友と古河でしたが、今は、国内で採算ベースに乗るところはないため、パプア(米国のフリーポート社で有名)やチリなどが産地としては有名じゃないでしょうか。



2011年11月30日水曜日

ベンツが選ばれる理由は頑丈で死ぬ確率が低いこと【安全神話:安全を買う】

ホントベンツが頑丈だなと思ったのが、私の部下が腐ったベンツの560SEL(W126)に乗っていて、車がひっくり返って大破したにもかかわらず、無傷で事務所に出勤してきたことがあったからです。

というか、はじめは全く会話がかみ合わなかったんですよね。「いま、事故をやったから病院に行きたい」といきなり出勤早々言われてもピーんと来なくて、「いやいや、何でピンピンして出勤してきてるんだ?」みたいなやり取りがしばらく続いて、ようやく彼がついさっき事故をやって、そのままその足で会社まで来ていたことが判明して、話がやっと理解できました。ホントに丈夫・頑丈と言うのを地でいっている「最善か無か」の時代のベンツの設計思想を実感しましたよ。

事故現場を見に行ったら、ホントどうやったらこんなに見事に車がひっくり返るんだというくらいひっくり返っていて、無傷でいたのが信じられないぐらいでした。

発展途上国に行くと、金持ちと権力者、マフィア、独裁者は必ずベンツに乗っているんですよね。理由は、他の車に比べて交通事故で死ぬ確率が低いからだと。この事件を見て、今まではそんなにベンツ神話を信じていなかったんですが、今ではそれがしっかりと理解できます。実際、ジム・ロジャースが世界一周でベンツを選んだのも丈夫なこともありますが、世界中でメンテナンス網があるからだということです。はじめはトヨタのランドクルーザーでと考えていたようです。金持ちの多くが、なぜベンツ(敢えて、メルセデスという人も居ますが一般的にはベンツです)に乗っているのか?とは、そういうことなんですよ。安全の対価にお金を払っていると。パリで、ダイアナ妃が亡くなられましたが、200キロ近くのスピードでもあれだけボディがしっかりとしていて、生存者が居たんですから、驚きですよ。こんなところでベンツの神話って作られていくんだろうな。

私が前に居た会社は、結構早くから海外に進出をしていて、中東地区でもわりと大きな仕事をしていたんですけど、砂漠の中を走るのに、アメ車だとボディがすぐに駄目になるということで、その頃からベンツを使っていたんです。今は、さすがに対顧客のことなどもありますから、ベンツということはありません。

本当にこういう車の安心感は、自分が悪くなくとも相手が突っ込んできた時に死に直結する確率が低いということがあるんですよね。そいういうこともあり、私も自分で車を買う時は、安全を買うということが第一で、頑丈な車に乗っていました。日本は今はDQNな運転をする人は相当減りましたから今は、ある程度安心できますが、万が一のことがありますからね。

日本はNHKスペシャルで「第二次交通戦争への処方箋-死者半減・西ドイツはこうして成功した!」と、1990年4月に「 第二次交通戦争の構造 死者急増・なぜ日本で死者が減らないか?」が放映されたことに端を発し、車業界が変わりました。それから、米国で同形式車が発売されているにも関わらず、日本ではサイドインパクトビームが装着されていなかったものが米国と同等水準になり、安全にコストをかけるようになったと言われています。

ボルボも頑丈なことで有名ですが、日経新聞などの全面広告でこの写真をご覧になった方も多いんじゃないかと。それからベンツの頑丈さは、阪神大震災の時に、他の車がペシャンこになっているにも関わらずベンツのSLというオープンカーがAピラーだけで倒壊するマンションを支えていたことも私の記憶にあります。本当に安全はお金で買うもんなんだなと改めて思ったことがあります。



ベンツ(Sクラス)で120mの崖から転落して全員無事というニュースもありましたが、本当にベンツは頑丈です。軽自動車とぶつかって相手が全損でも、ベンツはかすり傷という話はちょくちょく聞きますし、やっぱり、政情不安な国や発展途上国、特にアフリカや東南アジア、南米なんかそうでしょうが、マフィアや悪いことをやっている人、それから君主や事業家は前記で述べていますがもれなくベンツです。

2011年11月29日火曜日

オイル業界の人たち【お金が沸いてくると形容する・・・】

一般の業種と比べるとオイル&ガス関係って給与がいいんですよね。日本では、純粋にそれに該当する会社って、日本海洋掘削とか三井海洋開発ぐらいしかないんですけどね。JAPEXとかINPEXなんかもそれに近い感じですが、実質はオペレーターなので毛並みは全く違い、権益の確保に血眼になっている総合商社の専業バージョンみたいなもんですな。ホントのこの業界は、オレンジのツナギを着て働く、土方の世界。ブルースウィルスのアルマゲドンの世界ですな。それを考えると、日揮や千代田化工、東洋エンジなんかも、完全に土方の世界ですがな。

話はもどって、掘削屋で最もデカイのは、なぜかスイスに本社のあるトランスオーシャン。この会社が有名になったのは、メキシコ湾で例のBPの爆発事件を起こしちゃったからなんですよね。

トランスオーシャンとかダイアモンドドリリングとかは、オフショアのトレーニングで、一緒にプールで泳いだ経験があるんですが、白人がオレンジのツナギを着ているのは、やっぱり、かっこええですわ。

ホント、この業界の人たちは、ヘリコプター通勤とかしている人もいて、やっぱり、毎日大きなお金が動いているので、金銭感覚がおかしい人が多いんですよね。それに、お金が地面から沸いてくるって形容するんですよね。

ある、国営石油会社なんか、利益率のあまりの大きさに、経費が完全に誤差の扱いですから、ホント、発注単価がべらぼうに高いこと高いこと。作っては壊して、全く計画性のないことが結構行われています。そりゃ、井戸を一本掘ることを考えたら、安いもんですけど・・・

昔は、1バレル10ドル以下の時代もあったんですよね。その時は、生産コストは場所によって違いますが、陸上の自噴するところ(業界では、捻れば出る油田ということで”ヒネ出る油田”と呼ばれているらしいです)なんかは、バレルあたり1ドル以下ですから、当時でも粗利じゃなくて、税引き前の利益率が90%以上あるんですよね。まぁ、税引き後でも90%以上に場合によってはなっちゃいますけど・・・・・。

それが100ドルになったら税引き前の利益率が99%というとんでもないことになっちゃうんですよね。こんな業界、ほかには無いですよ。

確かに、今は掘りやすいところは無くなったので、深海とかコストのかかるところで掘削をしていますが、それでもたいていは50ドル以下って言いますからね。となると、昔の油田で、今でもでているところは、ボロ儲けですね。ブルガン油田やガワールなんかがそうです。あそこは、お金が地面から沸いてくるって言いますもん。

石油の値段が上がれば殆どすべてのものの値段があがりますが、一次産品ってやっぱすげーなーと。その中でも石油は、キングだなと。

ホント、こんな勢いですから、産油国の成金は、落ちぶれてもすぐにまた成金ですよ。

2011年11月28日月曜日

街中でウンコを漏らす神様 【ヒンドゥのスゴサはカーストだけではなかった】

ちょっと前にインドに行った時、街中を大手を振って我が物顔で歩いている牛がインドではやたら気になりました。車がビュンビュン駆け抜ける中央分離帯で、自分の家のように寝ている牛や犬も多くて、ホントビビリました。でも、さすがに街中でウンコをしながら歩くのは辞めてもらいたいなと思いましたけど・・・・・。その牛のウンコも実は、第二の人生があり、貴重な燃料として、ばっちりと集められ、リサイクルのサイクルに乗って、循環型社会の旗手としてインドの生活を支えているのでした。 

究極の循環型社会だなと思いましたけど、それよりももっとスゴイと思ったのは、ヒンドゥのベジタリアンの考え方です。前にも書いたんですが、穀物とかをそのまま食べるのと違い、牛やブタ、鶏などに食べさせると、牛が11KG、ブタが8KG、鶏が4KGとそれぞれ、11倍、8倍、4倍の穀物がいるんです。10億の民がいるわけですから、ベジの方が効率がいいわけです。それと、ヒンドゥはカーストというスゴイピラミッドシステムがありますが、あのシステムも、上に這い上がるには、車の保険の上がる時は1階級ですが、下がる時は4階級ぐらいどーんと下がるようなシステムみたいなもので、完全にピラミッドが維持できるようになっているんです。具体的には、上の階層の人が下の階層の人と結婚すると、下の階層になっちゃうんです。また、他の宗教から改宗した場合も、最底辺からのスタートになり、上には原則として這い上がれないようになっているんです。ですから、最近はイスラム教が大人気で、そっちに改宗する人がむっちゃくちゃ多いみたいです。 

2000年近くもシステムが続いてきたお陰と、愚民政策と貧民政策が続いたお陰で、このシステムに疑問を持つ事も無く、輪廻転生の考え方の下で、さらには強い強い結束を持つ、家族と親族の監視の下、簡単には新しい事はできなかったんですね。そんな事があって、カーストのピラミッドは、なっかなか崩れません。ホント究極の搾取のシステムが、資本主義のなかの資本家と労働者階級というものよりもきちっとできていて、スゴイなと思いました。その意味では、日本では、徳川幕府が最強で、家康の作ったシステムは本当に抜け目の無いシステムだなと感心していましたが、馬鹿殿の慶喜のせいで300年続いた幕府が崩壊してしまいましたね。 

さてさて、人口のピラミッドを見た事がある方が多いと思うんですけど、多産多死型のいままでの多くの国の人口動態はピラミッド型ですけど、小産小死になってしまい、日本なんかは子供が少なくて老人が多いという、若い人たちではとても支えきれない人口動態になってしまいました。世の中のシステムはねずみ講的なシステムが結構多く、拡大再生産を元に設計されたものがおおいので、それが計画通りにいかないと破綻してしまう事が多いんですよね。その意味では、カーストのシステムは暫くは破綻はなさそうですけど、それよりも宗教対立の方が先に解決しないといかん問題ですね。

2011年11月27日日曜日

iPhoneの一人勝ち

アップルつえーなーと改めて思います。これからしばらくは、よほどのことが無い限り首位から転落をすることが無いんじゃないかなーと思っています。最強だと思っていたフィンランドのノキアもアップルを前にして赤字を出すようになっちゃいましたし・・・・。アップルの強さの源泉は、下記にあるんじゃないかなと思っています。

1)スケールメリット
2)単一機種
3)拡張性の大きさ
4)Ituneなどとの連携による囲い込み
5)圧倒的な交渉力によるキャリアへのノルマ

吉野家の牛丼商売にも通ずるところがありますが、品種が少なければ少ないほど、仕入れ時の品数が減ることになり、更にはスケールメリットによる交渉力の拡大にもつながり、仕入先への値下げを要求することにも繋がります。吉野家の場合は、狂牛病などいろんな要因でこれがマイナスに作用し、方向転換を迫られましたが、環境に変化が無ければ、単一品種・単一機種というのはとても大きな利益貢献要因になります。しかし、不具合が生じれば、その影響も極めて大きなものになりますが・・・・。

あとは、プログラムさえ更新すれば、いくらでも拡張ができるというところも極めて大きいと思います。基本的な操作ボタンは、ホームに戻る大きなボタンが一つあるだけで、あとはタッチパネルだけですからね。極めて自由度が高いと思います。それに音楽関係では、Ituneによって囲い込みが行われていますからね。

それに世界中で馬鹿売れして、Iphoneが無ければ商売にならないと言うキャリアが続出して、その交渉力から、圧倒的な強気にでたappleは、相当厳しいノルマを課したといわれており、そのノルマを達成するために、値引きを相当していると言われます。

日本のメーカーなんか、一方でガラパゴスなーんて言われて、キャリアごとに機種を開発してきたわけですし、それも機種が極めて多かったと・・・・・。アップルの利益率を見ると、ホント、数字の桁が二つも三つも違って驚きました。ホント、このままの勢いですと、しばらくはダントツですな。

2011年11月26日土曜日

自分の足を食べられた!!


足を食べられちゃいました。なんだか、驚きなんですが、マッサージ屋さんで飼っている小さい魚が群がって、足や手の余分な皮を食べちゃうみたいなんです。で、早速試してみました。15分で150バーツだったので、ためしに。 

で、結果的にはきれいになったよーな。めだかをもう少し大きくしたような魚が足や手に群がって、くすぐったいんです。それはそれは、すごい光景で、写真はまた、後日、アップします。ホント、群れの中に私が捨てられたら、骨だけになりそうな勢いでした。