2012年5月19日土曜日

乗り物の輸送能力の比較


その2 他の乗り物との比較
新幹線はその速さがよく注目されますが、輸送力も重要視される乗り物でもあります。たとえば、東海道・山陽新幹線を走る16両編成の列車の定員は、ほとんどが1323人です。特に、東海道新幹線では片側最大1時間に13本、この列車が運転されるため、1時間当たり少なくとも17199人の輸送が可能です(各乗車率がそれぞれ100%を超えればさらに多い)。これは、500人乗りのジャンボ旅客機なら1時間あたり34.4便(平均1分44秒間隔)、50人乗りの高速バスなら1時間あたり344台(平均10.47秒間隔)、5人乗りの乗用車なら1時間あたり3440台(平均1.047秒間隔)、豪華客船なら現在の東海道新幹線と同じ頻度の出港、という輸送量に相当します。実際、各交通機関でこれらの輸送を賄ったらどうなるのか考えてみます。

ジャンボ旅客機
現在の3本の滑走路を保有している羽田空港は、1時間当たり32便の離陸(着陸は29便)が可能だそうです。しかし、東海道新幹線の利用者をすべてジャンボ旅客機に移せば、その離着陸だけで羽田空港の能力はすべて奪われます。

高速バス
高速バスを10秒間隔で発車させる場合、バスターミナルに発着場が30あっても5分周期でバスの入れ替えをする必要があります。めちゃくちゃめまぐるしいです。連休時の立山黒部アルペンルートの各駅が30個分集まったような状態でしょう。

乗用車
1台の乗用車が保有する前後空間を10mとすると、片側3車線の高速道路なら11.46kmにわたってその“団子”が続きます。全ての車が100km/hで走ったとしても、全て乗用車だとして全長が4mとすると、車間距離が3車線なら83m、2車線なら54mとなり、坂道や曲線区間を引き金として確実に渋滞します。

豪華客船
1323人を乗せられるほかの乗り物は豪華客船くらいですが、豪華客船を1時間に13便出向させるのは非現実的でしょう。船の出港についてはよくしりませんが、艦隊で出港しない限り5分未満の周期ででっかい船を出す姿が想像つかないです。実現したとしても、羽田空港と同じく、1つの港の機能をすべてこれらの輸送に奪われそうです。

ダイヤの密度では東海道新幹線におよびませんが、東北・上越新幹線には2階建て車両のMAXが走ります。特に新型のE4系の16両編成(正確には8両編成を2つ繋げている)の定員は1634人になります。

各乗り物は、その速さ、行先、輸送力、値段などによって様々な役回りを担っています。新幹線は飛行機よりは遅いので長距離輸送(たとえば、東京から九州や北海道へ行く)では劣りますが、中距離輸送(東京から大阪など)にはほかの乗り物と比べて各段に勝っています。それでも、行先の柔軟性はほかの鉄道や車には到底かないませんが、在来線との乗り継ぎで守備範囲を広げることはできます。新幹線は上述のように輸送力に秀でているので、中距離(おおよそ500km以下)離れている大都市圏間で本領を発揮できます。

エヒメオーナー【船主というお仕事:ざっくり2兆円の船価!!】

「エヒメオーナー」と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか?名前のとおり、愛媛オーナー、愛媛船主です。ギリシャや香港と並んで外航船の船のオーナーの事を指します。それが何故、愛媛県の今治に固まっているのでしょうか?不思議なところです。日本の大手海運会社であるNYKこと日本郵船、Mitsui OSKこと、商船三井、K-lineこと川崎汽船は、貿易立国日本を陰で支える立役者です。その船団は、世界の港を結び、原油や鉄の原料となる鉄鉱石を日本に運ぶだけでなく、その原料やエネルギーを支払うための外貨のおおもととなる輸出製品の車や電気製品などの輸出を支えています。

しかし、バランスシートから切り離すことによって、資産を持たない経営を進めてきた大手船社は、いま、その主力を傭船に頼っています。長者番付にも名を連ね、1955年以来、何度も造船不況に直面しながらも一度も赤字を出していない檜垣幸人社長の率いる今治造船の子会社である正栄汽船や巨大船主ですが、表には名前が出てこない洞雲汽船と言ったところが有名どころです他にも、瀬野汽船、日鮮海運、福神汽船、春山海運、東慶海運、瑞穂産業、敷島汽船があり、多くは10人から30人の社員数に対して、船は50隻から100隻ほど保有しており、新造の船価(30億円から200億円)で全てを計算すると5000億円を超えてしまいます。家族経営に近いところとは言え、資産は一部上場企業を超える(直接上場ですと株式の時価総額が500億円以上が東証の基準のようですが、現在東証一部上場の企業の資産を見ると業種にもよりますが総資産100億円以上の会社と比肩するぐらいでしょう)ものも多くあります。最近は、LNGなどの高付加価値船などもかなり導入しているので、タンカー、コンテナ船やバラ積み船などだけでなく、色々な種類の船舶を保有しています。そのような船主の船が、日本の海運会社だけでなく、海外のコンテナ船のオペレーターに傭船され、それらの会社の支配船腹として国際物流を支えています。一杯船主(一隻船主)と言われる、一隻しか船を持たない船主も多いのですが、直近の海運バブルで、洞雲汽船は100隻に及ぶんじゃないかと言われています。

こういうところは、日本の制度が余りにもウンコなので、シンガポールに拠点を移すところも多いといいます。要は便宜置籍船(ペーパーカンパニー)から、本当に拠点をうつしちゃうってヤツですね。パナマ船籍やリベリア船籍などが有名です他にもバハマ、マルタ、キプロスなんかをちょくちょく耳にしますが、やっぱり、インフラが整っていて法整備もきちんとされているシンガポール船籍というのは、超納得ですからね。まぁ、パナマックス、スエズマックスなーんて言うように、その運河を通れる最大級の船型のものの通り道の国はわかりますが、やっぱり、バラ積み船のケープ型、VLCC(Very Large Crude Career:原油タンカー)といったところがメインですからね。ちなみに、船主の仕事と存在は、家族経営が殆どであることから、その実態はベールに包まれています。世間に注目を浴びても税務署に目を付けられてしまうとかあり、良いことはないので、規模は一部上場企業であっても、資産規模に見合わない有限会社などで目立たず経営をしているのだと思います。殆どが会社のHPも持たず、そして傭船先が表に立つことから、名前も表に出ることはないので、一般人が知ることはまずありません。ですので、グーグルなどで調べても殆どヒットしません。こんな業界もあるんですね。その意味では、沖縄の軍用地主なんかも年間賃料が一人で20億円ある人がいるってことも最近知ったぐらいですから、他にも目立たずやっている業界の人もいるかもしれませんが、一般の知名度と資産規模のギャップでは、洞雲汽船がダントツだと思います。

聞くところによると日本の外航船の6割が、エヒメオーナーと言うことです。今治の今治造船、来島どっくや瀬戸内海に点在する造船関係の会社、そして三井造船や三菱重工、川崎重工、IHIという大手も含めれば瀬戸内サプライチェーンと形容されるように、船のサプライヤーは手の届くところにあるといっていいと思います。また、船は鉄の塊ですから、新日鉄やJFEスチール、神戸製鋼のような高炉メーカーも手の届くところにあるのもその立地に影響をしていると思います。でも、何故今治に偏在しているのかというと、瀬戸内海の造船関係の立地の良さということだけでなく、村上水軍がその由来としてあるようです。やはり、先祖のDNAを引き継いでいるのでしょうか、「船成金」と言う言葉は最近は聞かないものの、このような表にでないですけど、船舶の賃貸業を生業としているオーナーが集中している理由だと思います。とどのつまり、建造インフラ、船舶ファイナンス、船関係のバックグランドと言う三拍子が揃っていることが理由だと思います。その意味では、広島なども愛媛の今治に近い地理的な条件が揃っていますが、福山に藤光汽船や備後中央汽船などがあるぐらいで、数と量では今治にはとても及びません。今治オーナーとでも言っていいぐらい、今治に偏在しているのがスゴイです。

今治は、船の町で、今治造船のお膝元ですから、造船会社が月賦払いを認めていたり、それに付随して銀行もフルファイナンスできるような審査能力があるところが殆どです。特に愛媛銀行は地方銀行とは言え、この分野の審査能力、ノウハウに長けています。ちなみに、船は数十億円から200億円くらいの船価ですので、建造等の資金需要をまかなうために、その都市規模に比べると過剰ともいえる銀行数、そしてメガバンクの支店があると言われており、三菱商事、三井物産、住友商事などの大手の商社の方たちも飛行機や電車を乗り継いで日参しているということです。どのように、資金調達が行われ、船がオペレーションされているのかは知りませんが、こんなスケールの大きい仕事があるんだって事を知って驚きました。船成金として内田信也、勝田銀次郎、山下亀三郎、山本唯三郎なんかが有名ですが、乾汽船の内田信也の御殿は神戸の御影でもかなり有名です。ちなみに近所には、大林芳郎(大林組)、 武田長兵衛(武田薬品)、村山龍平(朝日新聞社主)、 住友吉左衛門(住友財閥)、竹中錬一(竹中工務店)、嘉納(菊正宗)、大谷光瑞師(本願寺館長)、岩井勝次郎(岩井商店社主)、 野村徳七(野村財閥)、弘世現(日本生命社長)など日本経済の立役者となった人たちの邸宅がゴロゴロしています。阪神間モダニズムと言われる阪急沿線のこのあたりは、芦屋市の六麓荘町なんかがその代表例ですが、苦楽園、岡本、住吉や御影あたりも貧乏人には腰を抜かしそうな家が多く、驚きます。それにしても阪神やJR、阪急と言った沿線で全く、街の雰囲気が変わるのも露骨だなw

いまは、BDI(バルチックドライインデックス:バルチック指数)が暴落してるように、2000年以降の中国、そして資源バブルから、新造船のバックオーダーが何年分にもなり、造船業界は、長い造船不況後に久々にわが世の春を謳歌できたわけですが、半導体や液晶業界と同じく、その反動が大きく、そろそろ厳しい時代に突入します。あと、今の日本は、税制のことで船首には本当に厳しすぎるということで、シンガポールに拠点を移すところも多いようですね。早く、日本政府もいろいろ策を考えてほしいもんですよ。

シンガポールは、やはり、国策として、金融、物流、観光の三本の柱に力を入れており、その他にも、ハブ機能としての地域統括本社を置いてもらえるように有利な環境を作ったりしています。物流面では、港湾と空港がしっかりしているということが特筆すべきことでしょうか。超大型のコンテナ船が荷役できるガントリークレーンもありますし、デマレージ(滞船料)がかからないような迅速な荷役などもあるでしょう。あとは、給油や食料などの補給もシップチャンドラーがしっかりしていること、それから船のメンテナンスなんかもしっかりできる体制がありますし、なにせ、クラ海峡に運河ができない限りは、オイルロードやシーレーンの途中にあるシンガポールはとても大きなメリットがあります。船主は、今後、オペレーションや税金のことで、シンガポールに本拠地を本気で移すところが多くなってくると思います。やはり、税制なども含めたインフラが違います。

特に、税金は、苦労して稼いだ利益があっという間になくなってしまうほどの破壊力を持ちますので、船籍をパナマやリベリアへ移しちゃうと言う便宜地籍船ばりに、便宜ではなく、本拠地を移されちゃいますよ・・・・と思っています。さすがに、ボランティアでやっているわけではなく、利益を出すためにやっている訳ですし、あとは、生死に関わる会社存続の問題に関わってくる訳ですから。船舶のオペレーション面での環境でも非常にメリットがあるだけでなく、シンガポールは、保険と金融の世界の英米法が使われていることから、資金調達のためのファイナンスも、そして弁護士や公認会計士も日本に比べると敷居ははるかに低いです。おまけにP&IやHull & Machineryの保険を付保するための保険ブローカー、保険会社、再保険会社、そして船の世界で船級を決めるロイズ(再保険の大手であり、保険料を算出するために船のカテゴリーを決めている)やABS、Bureau Veritasなんかも揃って、しかも本国と簡単に英語でやり取りができる環境なので、敢えて日本にいるメリットが見つからないぐらいです。最近は、シンガポールなんかが船籍を獲得することに力を入れていて、一時のパナマ船籍から、シンガポール船籍へ移る会社が多いようです。

貿易立国、造船大国、海運大国の日本の生命線となるこの分野、もう少し考えてもらいたいなーと思います。皆さんご存じないですが、航空貨物と海上貨物を比較すると、取扱量と取扱金額などを比較すると、取扱量では99%以上を海上貨物が占めます、取扱金額においても99%に近いくらいの比率であったと記憶をしています。確かに、航空貨物は半導体などの高価なものの輸送が多いですが、それでも、圧倒的に海上貨物が多いんです。日本の生命線である海運をもうちょっと考えてもらいたいなーと思います。コンテナ船から油槽船、バラ積み船、カーフェリーに至るまでフルラインナップで運用をしている大手3社以外に、飯野ホールで有名な飯野海運や共栄タンカー、三光汽船(先日、実質二回目の倒産をしました)、第一中央汽船、玉井商船などの準大手クラスは、海外で行われているマースクとシーランド、それからP&Oネドロイドを飲み込んだメガキャリアである外資の外航船の大手の再編を横で見て、他人事ではないと思っていると思います。

愛媛船主が外航船主流の経営に舵を切ったのは、貿易立国であるということもありますが、内航船の建造が制限されるなどの規制であり、その規制のないところに活路を見出したところもあり、海外の外航船大手の動向は目を離せないと思います。実際にコンテナの輸送能力の換算(下図参照)でみるとトップのマースクに対して、二位以下は倍以上の差をつけられており、日本郵船や商船三井とは、5倍以上も差があります。トップは203万TEU(Twenty Feet equivalent unit: 20フィートのコンテナ換算)で、日本勢の大手三社はそれぞれ40万TEUを切っており、三社合わせても120万TEUに手が届きません。日本もこのようなメガキャリアに対抗するために、再度再編が必要かもしれません。それにしても、台湾のEVERGREENがここまで伸びているとは思いませんでした。マースクが1万TEU越えのコンテナ船を登場させたのは、21世紀になってのことですし、バラ積み船でブラジルのヴァーレがヴァーレマックスを登場させるのも1、2年先の事ですからね。ヴァーレ、リオ・ティントやBHPビリトンのような資源メジャーは寡占で、もう言い値にちかいぐらいですから、FOBではなく、自社船を所有してCIFで交渉をしようとしていますが、市況がいいとき、大手はやりたい放題やりそうですね。

韓国や中国の造船所が台頭していますが、無線やレーダーなどの電装品やボイラー、プロペラや淡水化装置(多段フラッシュや逆浸透膜)など、日本が優位性を持っているところはたくさんあります。特に、淡水化技術のうち逆浸透膜の技術は、船用品のニーズから派生したと私は考えており、船に付随する技術と言うのは、船上で日常生活を完結するために生まれたもので、信頼性や耐久性も求められたものですから、他に転用もしやすいものがたくさんあります。ここは、営業やエンジニアの腕の見せ所だと思います。付加価値がもっとも高いと言われているOil&Gasの分野は、最近ではオフショアと言われる海洋油田の開発のニーズが極めて高く、FPOやFPSO、TLP(テンションレグプラットフォーム)などの特殊な船や原油掘削リグなど、原油や天然ガスの用途に使われるものが増えていますが、実は、日本勢のこの分野での実績は、実は、余り芳しくないと言うのが実態です。唯一頑張っているのが、三井造船の子会社の三井海洋開発ぐらいです。この辺にも愛媛船主がひょっとしたら頑張っているかもしれませんが、通常の商船といわれる範疇の分野でのことであり、通常の海運会社が手を出していないこの分野は未踏の分野かもしれません。海洋分野での資源開発は、新日鉄エンジニアリングがパイプラインの敷設からジャケットの据付など今までノウハウを蓄積していますが、最近では、エンジニアリング会社の日揮や千代田化工もこの分野の仕事を手がけており、千代田化工は、井戸元の分野の会社も買収して、よりアップストリームよりの上流向けのビジネスをしようとしているため、今後、面白い展開になると思います。

ふと思ったのが、航空機のリース契約としてレバレッジドリース(通常は、ファイナンシャルリースに対するオペレーティングリース的に実務上は取り扱われていると思います)が節税で有名になりましたが、LCCの台頭など、世界的な航空機の需要も大きく、ノウハウ的にも似ているので、三菱重工のMRJなどで、航空機の分野に日本が活躍できる環境が整ったら、そちらの分野にも進出をする可能性は十分ありますね。ボトルネックになるとするならばパイロット確保の問題でしょう。免許の問題や税制の問題など、日本と言うのはビジネスがしにくい国になってしまいましたが、このあたりは、仕事が激減している弁護士、公認会計士、そして税理士あたりが虎視眈々と狙っている分野だと思いますが、やっぱり、現実問題を考えると、愛媛船主は隣接分野として、オイル&ガスの分野を狙っているでしょうし、既に検討はしていると思います。実際に、オーシャンタグとかリグ、ドリリングシップなどの需要はすごい勢いで増えていますから。油田は、もうガワールやブルガンのような取り易いところには残っていませんからね。あとは、期待できるのはシェルガス革命ですかね。

今後、荷動きは、東南アジアと中国を中心とした東アジア地域が増えることが予想され、コンテナの取扱港のランキングを見ると、現在の勢力図が良くわかります。一方で、バラ積みの貨物はどうでしょうか?これもほぼコンテナに比例するのでしょうが、付加価値の高い鉄、高張力鋼板など、いままでのノウハウの詰まったものに関しては、なかなか他国も真似できないところがあり日本に頼らなければならないところが多いと思います。素材系は、リバースエンジニアリングで解析できないところがまだ相当数あり、プロセスなどがその代表例ですが順番、手順、ちょっとした環境の違いがあっただけで、組成が全く変わります。また、熱処理などの温度管理もノウハウの塊のようなもので、門外不出のノウハウです。技術が違いますが、ちょっと前に韓国のPOSCOが新日鉄の方向性電磁鋼板のような極秘技術を盗んだような事例が代表的ですが、技術流出がなければ、気の遠くなるような時間がかかるのです。また、高炉の建設には非常に多くの費用がかかり、運営にもノウハウが製造に必要なことから、まだ暫くは日本の優位であることには変わりありませんが、品質が低くても構わない建設用など電気炉に近いような品質のものであれば、圧倒的に中国が有利でしょうし、鉄鉱石なども製造コストの安い中国へ運ばれることになると思います。日本というのは、いろんな意味で衰退はしていくのでしょうが、造船大国として、更にはインフラがここまで整ったアジアの国は他にはないため、税制という会社運営の大きな重石になるものを除き、日本にいるメリットとは相当大きいのだなと思います。繰り返しになりますが、手の届くところですべてが調達できるのが一番のメリットですよ。




●便宜置籍船

●船主


船主(せんしゅ、ふなぬし)とは、船舶を所有する者のことである。発音が同じ「船首」(せんしゅ)と区別するため「船主」を「ふなぬし」と読むことがある。

船主が、英語でシップオーナー(Ship owner)と呼ばれるのに対し、船の運航者はオペレーター(Operator)と呼ばれる。 「船主」という言葉を使うときは、後者の例で「オーナー」に徹し、専ら海運会社に船を貸し出す立場の者を意味することが多い。

海運業に於いては、海運会社自身が所有(Ownership)と運航(Operation)の両方を実施する場合と、所有と運航とを分業し、海運会社は船主から船を借り、運航のみを実施する場合がある。

日本では愛媛県の今治市を中心に、船主を生業とする事業者が偏在して、日本全体の外航船舶の約30%を保有している[出典 1]。愛媛船主(エヒメオーナー)は、ギリシャや香港の船主と並び、世界の海運界でも有名な存在である。愛媛船主は様々な船を持っており、保有船隻は約830隻、資産価値にして約2兆円とされている。 [出典 2]市内には金融機関や保険会社、総合商社、法律事務所などが船主向けの企業が多数立地している。

海運会社自身の所有や愛媛船主であっても、便宜置籍船とされることが多く、船籍港はパナマやリベリアといった便宜置籍国となる。
出典 [編集]

●海運業の発達と現状 出展:愛媛銀行  世界に誇る地場産業「愛媛船主」の概要
http://www.himegin.co.jp/furusato/pdf/report_kaiun.pdf
http://www.himegin.co.jp/furusato/pdf/report_kaiun2013.pdf
海運業の発達と現状 世界に誇れる地場産業『愛媛船主』の概要

2012年5月18日金曜日

UOBビルの最上階は丹下ジムなのか?【四川豆花飯荘よりも、丹下段平が似合う?】

東京都庁や目白の東京カテドラルのデザインで有名な丹下健三氏の丹下設計事務所のデザインで有名なUOBですが、結構日本人が多く住んでいるUEスクウェア(UE Square)も実は、丹下事務所のデザインだったりします。昔はは、先輩から、UOBの最上階には、丹下ジムが入っていて、スパークリングをしているボクサーがたくさん居るという話を聞いていましたが、唐辛子で誤魔化していて、曲芸みたいなお茶の注ぎ方をする四川料理の店で驚きましたよ!!

丹下段平に会えることを期待していたので、ちょっと期待はずれでしたが、ある意味面白かったですw まぁ、三菱地所が丸の内の再開発で、2丁目あたりを思いっきり変えてしまいましたが、ホント、ビジネス一辺倒の通りから、オシャレな通りになりましたね。私が日本に居た時は、古河ビルの地下にミクニとか三菱商事ビルのところにローソンができたことがトピックでしたが・・・・。ローソンは、三菱商事の新浪 剛史の経営手腕が光るところですが、ホント風景ががらっとかわりましたからね。エノテカ(今は、元GSのパートナーの江原 伸好が代表を務めるユニゾンキャピタルが買収)もありましたし。 

UOBビルディングは、リパブリックプラザ(Republic plaza)やワンラッフルズプレイス(One Raffles Place:旧OUB)と並んで高さ制限ギリギリの280メートルの高さです。日本で一番高い横浜のランドマークタワーが296メートルで70階建てですけど、それよりちょっと低い66階と63階なんですよね、シンガポールの超高層ビルは。ランドマークは名前が目印って言うくらいで、どこから見ても目印ですけど、シンガポールの超高層ビルは、細いこともあって、背は高くとも違和感はないんですよね。

くどいですけど、お金があったら、最上階にホント、丹下ジム(あしたのジョー)をつくりたいですw


●シー・チュアン・ドウ・フア(四川豆花飯荘)Si Chuan Dou Hua Restaurant
80 Raffles Place #60-01 UOB Plaza Singapore 048624
6535-6006


●四川豆花飯荘
東京駅のまん前にある系列店。丸ビルへ行った時に
見慣れた店があったので、驚きましたよ!!

●シンガポール高層ビルランキング










牛角のやみつきキャベツ 【やめられない、止まらない】


牛角のやみつき塩キャベツが突然食べたくなりました。日本にいたときは、二週間でこのボトルを開けてしまう程のスゴイ消費量で、自分でもキャベツがこんなにウマかったとは知りませんでした。私は、ジロリアンなので、ヤサイマシマシでいつも頼んでいて、キャベツの旨さは知っていましたが、生キャベがここまで美味しいとは。

本当に、シャキシャキした水らしいキャベツとこのタレのハーモニーは筆舌にし尽くしがたいものでした。えっ、「筆舌にし尽くしがたい」はこういうときに使わないって???

そんなことは、どーでもいいんですが、イオンでこのタレは売っているのを良く見たんですが、海外ではまだ見かけた事はありません。明治屋あたりで売ってるんでしょうか?牛角と組んで、家庭でも食べれるということをやらかしてしまったのが下記です。ちなみにシンガは、牛角が何軒かあるんですが、日本とはコンセプトが違って、高級店なのです。ですので、舐めて入ると会計の時に痛い目にあいます。

●フードレーベル
http://www.foodlabel.co.jp/product.html


2012年5月17日木曜日

アホなデザインの高級住宅 【シンガのコンドミニアムはハリボテか?】

今話題のセントーサエリアのまん前のハーバーフロントエリアにあるリフレクションと言うコングロマリットのケッペルが作ったコンドミニアムが余りにも日本の美的感覚とかけ離れており、アホなデザインなので驚きました。ピサの斜塔じゃないんですが、デザインが傾いているんです。確かに奇抜なんですけど、こんなところに住んだら、気が狂いそうです。

シンガでホントに感じることは、胡散臭いデザインが余りにも多いんですね。ホントにコロニアル調のデザインでも優雅さと言うよりは、胡散臭さを感じてしまうんです。ホントハリボテ系が多くて、確かに高級な素材を使っているんですが、コンクリートから、タバコの吸殻が出てきそうな・・・・。また、高級住宅なのに、レンガを積み上げて作っていますし。ホント三匹の子豚が作った建物じゃないんですから・・・・。実際、ブタが作っていたらそれはそれで困るんですけどね・・・・。それと胡散臭い取ってつけたような熱帯の観葉植物もホント怪しくて、突っ込みどころ満載です。私の住んでいたコンドミニアムもアプローチのところにこれ見よがしにカラフルな植物が植えてあって、初めはスゴイなと思ったんですが、今では見掛け倒しとしか見えなくなってしまいました。ホント、一事が万事で全てがハリボテにみえちゃんですね、最近は。


●リフレクションのHP
http://www.reflectionsatkeppelbay.com.sg




2012年5月16日水曜日

バンコクの家系ラーメンとラーメンチャンピオン

ラーメン情報を見ていたら、バンコクにも横浜の家系ラーメンが出展したようで、改めてバブルだなと思いましたよ。まぁ、シンガポールは、完全にラーメンバブルでかなりやりすぎで潰れるところも出始めていますが、バンコクはまだまだ余地がありますからね。

トンロー・アリーナ10、ソイ・エカマイ7(Soi Ekamai7)に、シンガポールと同じく、ラーメンチャンピオンができているのをしり、ホントやり過ぎだなと思いましたよ。

コレ見てたら、超食べたくなってきましたよ。今は、ジロリアンの私も、基本はラーメンは家系によって育てられたといっても過言ではないくらい、家系は入り浸っていました。あの名物の吉村屋の大将が運営する、杉田の吉村屋ですよ、私の頃は。

●ラーメンチャンピオン バンコク
http://www.bangkoknavi.com/food/395/

●横濱家系ラーメン 秀家
http://www.wisebk.com/index.php/cms/index/8/view/1244
http://blogs.yahoo.co.jp/hanabif1976/63152179.html

SHOP DATA
Tel: 081-447-2632
Address: 517/9 Asoke-Dingdeang Rd. 
Hours: 月~金 11:00~15:00 (L.O.14 :45)
         18:00~23:00(L.O.22:30)
         土 12:00~20:00(L.O.20:00)
Holiday: 日 Parking: あり




2012年5月15日火曜日

石油のピークアウトと今後のエネルギー政策【安い石油の時代の終わり】

ヘッジファンドなどの投機筋による商品価格の上昇と良く説明される原油市場の高騰ですが、需要と供給を考えた時、更には株式市場や債券市場と違い桁違いに小さい商品市場に投機資金が流れ込んだ時の振幅の大きさを考えると、ある意味、投機筋による価格上昇というのは説明ができるところです。しかし、日本のバブル経済の崩壊過程を分析すると、最も大きな原因は、人口ボーナスが終わり、人口オーナスに入ったからです。90年代以降の景気低迷期には、三つの過剰と呼ばれる「雇用、債務、設備」が大きな理由として挙げられた訳ですが、それは人口動態が与えた現象に過ぎず、人口ボーナスがもっと長く続いていたらそれも違ったものになったわけです。基本としては、日本の高度経済成長は安い労働力の活用、安い中東産の石油の活用がその根底にあった訳で、その前提が崩れてしまった今は、かつての黄金時代を取り戻すことは原則としてできません。例外として、エネルギー革命などが起これば、話しは別ですが、今のところそのような目処はたっておらず、化石燃料の代替として、藻から原油を作ると言うことが、最右翼として見られていますが、技術的な問題もあり、最低でも10年はかかると考えています。

日本は、1億3千万人の人口を擁し、首都圏の人口を見てみると3000万人です。凡そ4人に1人が首都圏若しくはその近縁に住んでいることが分かります。重化学工業などは臨海部に立地し、その労働力の供給源は賃金格差の大きい、東北や九州が大きな役割を担いました。それが、90年代以降は、日本国内では限界が見えてきたことから、東南アジアや中国などがその役割を担うようになりましたが、国境のあるなしと言った要素が変わったくらいで、基本的には、東北や九州から集団就職で労働力を確保すると言ったこと、更には工場をそれらの地域に作ることと本質的には同じ訳です。但し、国境を越えて他の国へ出てしまうと、日本という国の税収などにも大きく影響してしまい、日本人の雇用問題にも発展してしまうため、海外に出て行くのは、理屈は同じでも、国力としては大きな問題があります。

世界5大商品として、石炭、石油、食糧、鉄鋼、繊維があり、石油は石炭の代替にもなり、食糧のの生産に使われる化学肥料、そして合成化学にも活用されるだけでなく、近未来には鉄鋼の代替として複合炭素繊維・エンジニアプラスチックにもなります。また、繊維の面では多くを占めた綿花の代替として、合成繊維として使われるようになり、石油が他の多くのものを代替しました。

考えてみれば、昔の燃料の主役は薪であり、熱量を確保するためには、非常に過酷な労働を必要としました。それが、今は、石油や石炭・石油によって発電された電気などによって、そのプロセスが極めて効率的になり、更には家庭電化製品の飛躍的な普及もあり、炊事、洗濯、掃除などの多くの重労働が極めて簡単なものになりました。更には、それらの家電品の普及だけでなく、重労働からの開放によって、その時間を他の事に割くことが出来るようになり、極めて広範な分野でのサービス業が勃興し、「時間を金で買う」ことが出来るようになりました。スーパーやコンビニでの弁当や惣菜などはこれにあたりますし、クリーニング屋もこの範疇に入るかと思います。

それらのことを分析をすると、石炭・石油などの廉価なエネルギーによって我々の生活が嵩上げされていたわけであり、その燃料のコストがあがれば、今までのようなアメリカ型の大量生産・大量消費型経済は維持できないことになります。現状の太陽光発電や風力発電は、ベース電源としてとても使える代物ではなく、今の技術では300%失敗します。従って、よほど有望なエネルギーが見つからなければ、私たちの生活は、バイオマスエネルギーを使ったものに戻らなければならなくなります。石油によって与えられた文明によって、飛躍的に便利になりましたが、それがアキレス腱になり、石油が枯渇すれば、原始的な生活に戻らざるを得なくなる可能性が指摘されるのも皮肉なものです。

世界人口は、昨年70億人を突破しましたが、今のまま行けば、2050年には100億人を突破することが見込まれていますが、これは農業革命や産業革命、そしてそれに付随するエネルギー革命があったから成し遂げられたものであり、その前提条件が剥落すれば、人口増加は維持できなくなり、凄まじい勢いで人口が減少する可能性が極めて高くなります。理由は何度も繰り返しになりますが、石油や石炭により下駄を履かせられていただけで、それが無くなれば、梯子を外されたような状態になることが容易に予想できるからです。過去、偉大な文明を築いてきたものがことごとく崩壊してきましたが、ひょっとすると近代文明も自分達がやってきたことにより、自分の首を絞めるということによって崩壊をするかもしれませんね。


1.日本経済の高度経済成長の要因
1)安い労働力の活用
2)中東産の安い原油の活用
2.工場の海外移転の要因
1)より安い労働力の確保
2)経済特区などの活用による税金等の免除
3.石油による嵩上げとピークアウトによる余剰分の露呈
1)安い石油が生産性を向上させた
肉体労働に頼っていたものが、内燃機関等を活用することにより、
省力化が進み、FA化(ファクトリーオートメーション)により、
より一掃の工場の省力化が進んだ。
2)有望な代替燃料も無く、天然ガス、石炭もピークアウトへ



●エネルギー問題に関する英文情報の翻訳
http://www.nexyzbb.ne.jp/~omnika/index.html

●安い石油時代の終焉 ピークオイルを考える
http://home.hiroshima-u.ac.jp/mfukuok/SEKP/SEKP061020.files/frame.htm

●70億人の世界へ、人口のオーバーシュート
http://www.nexyzbb.ne.jp/~omnika/70okunin.html

2050年までの世界のエネルギーの推移と構成のグラフ

ピークオイルの画像 IEAが在来型石油はピークを過ぎたと発表

紀元前2000年~現在までの人口増加のグラフ