2012年5月20日日曜日

胴上げ型から騎馬戦型、肩車型へ【社会保障と人口動態】

前から、くどくど何度も書いていることなんですけど、ホント人口が増え続けている国、しかも人口動態がピラミッド状態になっている国とそうじゃない国は全然勢いが違いますね。人口ボーナスから、人口オーナス、私が常に述べている、組織という組織はピラミッド型でなければ殆どが維持できないという持論をまさに表しています。古今東西、形は違っても、大きくても小さくても、赤字でも、黒字でも、組織運営って言うのは、それほど大差はないと思っています。今は、ITに取って代わられていますが、ベースにあるコンセプトがしっかりとしていなければ、どんなに良いツールを使っても駄目駄目です。

使い古された表現ですが「富士山型」のピラミッド状の人口分布が、「釣り鐘型」になり、足元がえぐれだし上部が膨らんだ「壺型」になっているのは、視覚的にも不安定で、これから訪れる少子超高齢化社会の怖さを実感させます。昔は「胴上げ型若しくはおみこし型」と言われ10人で一人のお年寄りを支えていたのが、2010年には高齢者1人を現役世代2.8人で支える騎馬戦型となり、2050年には1.5人程度で支える「肩車型」への移行が余儀なくされるわけで、相当厳しいなと。お神輿を担ぐような時代が理想なんですけど、先進国になって、物価も高止まりしたら、昔には戻れないんですよね。医療水準も極めて高くなり、人生50年から、人生80年に前提が一気に1.5倍以上にこの半世紀で社会構造が急激に変わってしまいましたからね。

過去の年金とかは、高度経済成長とインフレを前提にしてものであり、デフレの現状には全く即していない訳で、そういう議論がなされておらず、むしろ先送りされていると。そんなところに問題の本質があるんじゃないかと思います。つーか、シンガポールの年金は、自分で自分を養うという考え方の下に成り立っており、ホント、合理性はあるんですよね。私は、過度なセーフティネットとは、勤労意欲を削ぎますし、モラルハザードを惹起し、社会の活力を削ぐことになると思っているので、反対の立場にいます。

確かに、社会的弱者の救済は当然必要なものですが、今の世の中を見ていると弱者であることを強調して、不当利得を得てるものが極めて多いため、それらをどうにかしないといけないと思います。その前に、焼け太りした公務員の改革が必要なのは言うまでもありませんが・・・・。

今は、日本だけの問題ですが、あと、5年10年もすると世界中でこの問題が火を噴くようになり、大変なことになります。中国などは、人口ボーナスが終わるまでに先進国にもなれず、国内の歪がとんでもないことになり、とても楽しいことになると思っています。

それよりも、人生50年だったものが人生80年になり、1.5倍もの余命になっていることも問題だなと。高度医療だとかも、確かに貢献度はありますが、果たして本来死ぬ人間を無理やり生かすのもいかがなものかと。インドなどは、リーンカーネーション(輪廻転生)の考え方があって、死は日常で当たり前のことですし、それが受け入れられているんですよ根。日本のように、大げさに捉えられることは少ないように感じました。インドネシアなんかも、死は当たり前に訪れるもので、事故や病気で結構簡単に死んじゃうんですよね。まぁ、今まで築き上げてきたものが一瞬にしてなくなってしまう訳ですが、それも運命として受け止めなければ。

●減り続ける日本の人口
http://gendai.ismedia.jp/articles/print/32024



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