2011年11月30日水曜日

ベンツが選ばれる理由は頑丈で死ぬ確率が低いこと【安全神話:安全を買う】

ホントベンツが頑丈だなと思ったのが、私の部下が腐ったベンツの560SEL(W126)に乗っていて、車がひっくり返って大破したにもかかわらず、無傷で事務所に出勤してきたことがあったからです。

というか、はじめは全く会話がかみ合わなかったんですよね。「いま、事故をやったから病院に行きたい」といきなり出勤早々言われてもピーんと来なくて、「いやいや、何でピンピンして出勤してきてるんだ?」みたいなやり取りがしばらく続いて、ようやく彼がついさっき事故をやって、そのままその足で会社まで来ていたことが判明して、話がやっと理解できました。ホントに丈夫・頑丈と言うのを地でいっている「最善か無か」の時代のベンツの設計思想を実感しましたよ。

事故現場を見に行ったら、ホントどうやったらこんなに見事に車がひっくり返るんだというくらいひっくり返っていて、無傷でいたのが信じられないぐらいでした。

発展途上国に行くと、金持ちと権力者、マフィア、独裁者は必ずベンツに乗っているんですよね。理由は、他の車に比べて交通事故で死ぬ確率が低いからだと。この事件を見て、今まではそんなにベンツ神話を信じていなかったんですが、今ではそれがしっかりと理解できます。実際、ジム・ロジャースが世界一周でベンツを選んだのも丈夫なこともありますが、世界中でメンテナンス網があるからだということです。はじめはトヨタのランドクルーザーでと考えていたようです。金持ちの多くが、なぜベンツ(敢えて、メルセデスという人も居ますが一般的にはベンツです)に乗っているのか?とは、そういうことなんですよ。安全の対価にお金を払っていると。パリで、ダイアナ妃が亡くなられましたが、200キロ近くのスピードでもあれだけボディがしっかりとしていて、生存者が居たんですから、驚きですよ。こんなところでベンツの神話って作られていくんだろうな。

私が前に居た会社は、結構早くから海外に進出をしていて、中東地区でもわりと大きな仕事をしていたんですけど、砂漠の中を走るのに、アメ車だとボディがすぐに駄目になるということで、その頃からベンツを使っていたんです。今は、さすがに対顧客のことなどもありますから、ベンツということはありません。

本当にこういう車の安心感は、自分が悪くなくとも相手が突っ込んできた時に死に直結する確率が低いということがあるんですよね。そいういうこともあり、私も自分で車を買う時は、安全を買うということが第一で、頑丈な車に乗っていました。日本は今はDQNな運転をする人は相当減りましたから今は、ある程度安心できますが、万が一のことがありますからね。

日本はNHKスペシャルで「第二次交通戦争への処方箋-死者半減・西ドイツはこうして成功した!」と、1990年4月に「 第二次交通戦争の構造 死者急増・なぜ日本で死者が減らないか?」が放映されたことに端を発し、車業界が変わりました。それから、米国で同形式車が発売されているにも関わらず、日本ではサイドインパクトビームが装着されていなかったものが米国と同等水準になり、安全にコストをかけるようになったと言われています。

ボルボも頑丈なことで有名ですが、日経新聞などの全面広告でこの写真をご覧になった方も多いんじゃないかと。それからベンツの頑丈さは、阪神大震災の時に、他の車がペシャンこになっているにも関わらずベンツのSLというオープンカーがAピラーだけで倒壊するマンションを支えていたことも私の記憶にあります。本当に安全はお金で買うもんなんだなと改めて思ったことがあります。



ベンツ(Sクラス)で120mの崖から転落して全員無事というニュースもありましたが、本当にベンツは頑丈です。軽自動車とぶつかって相手が全損でも、ベンツはかすり傷という話はちょくちょく聞きますし、やっぱり、政情不安な国や発展途上国、特にアフリカや東南アジア、南米なんかそうでしょうが、マフィアや悪いことをやっている人、それから君主や事業家は前記で述べていますがもれなくベンツです。

2011年11月29日火曜日

オイル業界の人たち【お金が沸いてくると形容する・・・】

一般の業種と比べるとオイル&ガス関係って給与がいいんですよね。日本では、純粋にそれに該当する会社って、日本海洋掘削とか三井海洋開発ぐらいしかないんですけどね。JAPEXとかINPEXなんかもそれに近い感じですが、実質はオペレーターなので毛並みは全く違い、権益の確保に血眼になっている総合商社の専業バージョンみたいなもんですな。ホントのこの業界は、オレンジのツナギを着て働く、土方の世界。ブルースウィルスのアルマゲドンの世界ですな。それを考えると、日揮や千代田化工、東洋エンジなんかも、完全に土方の世界ですがな。

話はもどって、掘削屋で最もデカイのは、なぜかスイスに本社のあるトランスオーシャン。この会社が有名になったのは、メキシコ湾で例のBPの爆発事件を起こしちゃったからなんですよね。

トランスオーシャンとかダイアモンドドリリングとかは、オフショアのトレーニングで、一緒にプールで泳いだ経験があるんですが、白人がオレンジのツナギを着ているのは、やっぱり、かっこええですわ。

ホント、この業界の人たちは、ヘリコプター通勤とかしている人もいて、やっぱり、毎日大きなお金が動いているので、金銭感覚がおかしい人が多いんですよね。それに、お金が地面から沸いてくるって形容するんですよね。

ある、国営石油会社なんか、利益率のあまりの大きさに、経費が完全に誤差の扱いですから、ホント、発注単価がべらぼうに高いこと高いこと。作っては壊して、全く計画性のないことが結構行われています。そりゃ、井戸を一本掘ることを考えたら、安いもんですけど・・・

昔は、1バレル10ドル以下の時代もあったんですよね。その時は、生産コストは場所によって違いますが、陸上の自噴するところ(業界では、捻れば出る油田ということで”ヒネ出る油田”と呼ばれているらしいです)なんかは、バレルあたり1ドル以下ですから、当時でも粗利じゃなくて、税引き前の利益率が90%以上あるんですよね。まぁ、税引き後でも90%以上に場合によってはなっちゃいますけど・・・・・。

それが100ドルになったら税引き前の利益率が99%というとんでもないことになっちゃうんですよね。こんな業界、ほかには無いですよ。

確かに、今は掘りやすいところは無くなったので、深海とかコストのかかるところで掘削をしていますが、それでもたいていは50ドル以下って言いますからね。となると、昔の油田で、今でもでているところは、ボロ儲けですね。ブルガン油田やガワールなんかがそうです。あそこは、お金が地面から沸いてくるって言いますもん。

石油の値段が上がれば殆どすべてのものの値段があがりますが、一次産品ってやっぱすげーなーと。その中でも石油は、キングだなと。

ホント、こんな勢いですから、産油国の成金は、落ちぶれてもすぐにまた成金ですよ。