2013年1月2日水曜日

地方の過疎化とコンパクトシティ

私の実家の小学校は、第二次ベビーブーム世代である私の世代では、数十人程度で、片手で収まる学級数でした。しかし、私が小学校を卒業して、はや20年余年、学年あたりの生徒数を聞いたら往時の数分の一の数で、本当に驚きました。限界集落並みだなと。

地元を離れて相当な時間が経っているので、断片的な情報しかないのですが、本当に急激な右肩下がりに入ったなと。それに対応する、制度がどんどん崩壊していることもホント、気がかりです。具体的には、馬鹿な裁判官などのせいで、仕事に忙殺される産婦人科医が医療事故に起因する訴訟で次々に有罪になり、リスクの高い産婦人科を避けるようになってしまうことによる地方での医療崩壊、それらがきっかけとなり、政令指定都市でも高度先端医療をまともに受けることができないような状態になってしまい、農耕民族でしかも仏教がバックグランドにあるなかの相互扶助のなかで、今まで機能してきたセーフティネットが機能しなくなったことにも驚きを感じました。

戦後は、驚異的な経済復興など、日本には多くの神話がありました。土地神話とか安全神話ですね。それが根幹から崩壊しだしたと。今は、まさに末期状態ではないかと思っています。糖尿病が自覚症状が80%以上の進行度で出ることと同じように、症状がでるということは、ほぼ末期状態だと。私の元上司が裁判マニアで、「仕事手伝え」と言われて、手伝ったこともあったんですが、ホント、日本の司法は終わってるなと思いましたよ。アメリカなんかも極端な懲罰的賠償とかクラスアクション(集団訴訟)も、極端すぎますけどね。それに比べると、日本のはあまりにも個人がゴミ扱いされてますからね。民法なんかも、基本は金をもっている人間のための法律ですし。ちょっと前に消費者保護法とかできて、交渉力や知識などの格差など、プロの業者と個人では、ある程度鑑みてくれるようになりましたが、やっぱり、基本は、演技が上手い弁護士が勝っちゃうことが多いんですよね。司法制度改革って言って裁判員制度とか導入されましたけど、何か裏があるとちゃうんか?と思っちゃいますよ。

何度も日記に書いていることで、人口のボーナスというのが日本は、1990年ぐらいに終わり、今は高度経済成長期に蓄えてきた貯金を食いつぶしている時期(人口オーナス)なんですね、いろんな意味で。核家族化の進行や少子高齢化などとダブル、トリプルとなって効いてきて、とんでもないことになっています。それにもかかわらず、コンパクトシティに相反する行動をとっているとは何事かと思います。

私は、以前、ある地方都市に一年間住んでいました。本当に住みやすい町でした。トロトロ進む路面電車で会社まで通勤をしていましたが、今思うと、これが今後の地方都市のあるべき姿なんじゃないかと思うことが結構ありました。ちなみにフランスとかドイツとかは、結構アルストムとかシーメンスという有力重電メーカーがあるのもありますが、かなり低床のチンチン路面電車が走っているんですよね。赤ワインで有名なボルドーを走っているLRTは、実際かなりよかったです。話は、また、戻って、その都市はその広域行政区の中心だったこともありますが、他の県庁所在地に比較すると街は乱開発はされていないと思いました。

地方都市は、街道を通ると本当に東京に本社のある全国資本の見慣れた看板ばかりで、全く風情がありません。それどころか、画一的なシステムの押し付けで、地方の文化を奪い、吸い上げた利益が東京へ行き、地元にはお金が落ちません。本当にこんな状態が、日本全国で同じように繰り広げられ、地方は疲弊していくのをみると改めて、政治の利益誘導的な判断が根底にあると言っても過言ではありません。「列島改造計画」が有名ですが、田中角栄のぶち上げた、国土の均衡ある発展もかなり無理がありましたが、高度経済成長でアレはホントうまく行きました。実際、インフラがないと、モノも動かない、人も動かない、そして安定して、しかも効率的な工場の操業もできないとなりますからね。しかし、それも、人口ボーナスが終わり、あと大きかったのは、旧共産圏が自由主義経済に競争相手として入ってきて、廉価な労働力が無尽蔵に供給されたことが大きかったですね。目に見えるベルリンの壁の崩壊が実は、冷戦の崩壊で、ソ連の崩壊に繋がったことはよくケーススタディとして取り上げられますが、ベルリンの壁のような象徴的なものが音を立てて崩れることが今後も出てくると思います。しかし、そうは言っても、個人的には、よく電子商取引がBtoB(ビジネス to ビジネス)だとかBtoC(ビジネス to コンシューマー)だとか言われますが、今後は、Back to Basic(基本に戻る)流れが避けられないのではないかと。

この問題は、日本だけでなく、世界の至る所で将来的に起こってくる問題です。医療問題はタブーですが、これが若年層を苦しめているのは、皆が認識していることです。あとは、栄養状態、衛生状態の改善も極めて大きいと思っています。世界がこれからどのような舵取りをしていくのか、見ものですが、今の地球の人口では、地球が5個も10個も必要だという試算も出ています。

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