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2014年6月9日月曜日

品川と田町間の山手線新駅【名前は?絶妙のタイミングの開発計画と品川界隈の今後】

駅名が既に京浜急行である泉岳寺となるのか、はたまた新しい名前ができるのか、とても興味深々ですね。キラキラネームとかいわゆるDQNネーム、カタカナ、平仮名の名前は止めてもらいたいもんですけど・・・・。おそらく、既存駅の関係が重視されると思いますが、固有名詞は良くないということで、地名になるかもですね。




正直、個人的には日本橋や八重洲界隈の再開発をもっとしっかりやってもらいたいって気持ちがあるんですよね。東京駅を挟んで皇居側の大手町や丸の内は、三菱地所がしっかりと開発をしてくれていますが、八重洲の方は、ペンシルビルとか小汚い雑居ビルが多いと。あれをどうにか綺麗にして高度開発ができれば、また街の活気も変わってくると思うんですよ。

正直、今後、少子高齢化で、日本は中長期的に人口減に入り、新規オフィス需要とか、新しい街とかは、正直言って必要はないんですが、冗談抜きで、2050年頃には、都心でも限界集落的なものがでてきますし、地方都市に至っては疲弊は半端ないでしょう。太平洋ベルトの東海道新幹線エリアに都市や商業機能は集積し、日本の人口の8割ぐらいはこのエリアに集中することになると思います。

使い勝手の悪いビルを整理して、場合によってはそれを住居に変えてしまうと言うのも良いかと思います。ただ、超高層は、メンテナンスコストが余りにもかかるため、40階建てのビルを建てるのじゃなくて、半分の20階建てを2棟にすれば、コストは半分とまではいかないでも3分の2くらいなるケースも出てくるんじゃないでしょうか。なにせ、高層にするとエレベーターの設置場所が半端なく場所をとるんですよね。そして、下界に下りるのに時間がさらにかかると。これが、ずっとオフィスに滞在しているような勤務スタイルだったらいいですけど、来客も多く、さらには移動も多いとなると、下手に高層化すると大変です。酷い会社だと、朝の通勤時や昼食時にはエレベーターで20分待ちとかありますからね。

で、話は品川の再開発なんですが、ずっと前からあのあたりはもったいないなーと思っていました。だって、電車を置いてあるだけなんですよ。これを地下の車両基地を作ったり、あとはちょっと離れたところに持っていけるのであればもって行けばいいと思うんですよ。なにせ、都心の一等地に近いものですから。汐留も再開発で高層ビルが立ち並びましたが、あのような感じになると思います。なにせ、新幹線や山手線、京浜東北線が利用できる絶好の立地なんですから。あとは、中央リニアができると又変わってくると思います。品川の山側は、宮家の跡地とかあって、結構お屋敷街になっているので、あの辺りも、高度開発しちゃえばいいなーと思っています。個人的に気になるのが、品川駅前の一等地に三菱グループの接待施設があることなんですよね。前にも書いた三菱開東閣なんか、あそこなんかは本当にもったいないと思いますもん。高層ビルを建ててもいいぐらいの絶好の立地ですからね。

あとは、線路の内側ですね。競艇を牛耳っている日本船舶振興会の笹川記念館のまん前にあるザ・イトヤマタワー、このあたりが脚光を浴びてくると思います。ちなみに、船舶振興会の笹川良一氏は「とにかく用心、火の用心」と言うCMで非常によいおじいちゃんというイメージが刷り込まれていますが、フィクサーと言うか、大物と聞いて驚いちゃいました。で、衆議院議員で、湘南工科大学学長、あとはゴルフ場運営の新日本観光の糸山英太郎氏とも親戚関係だとか・・・・。まん前にビルがあるので、なんでじゃ???と思っていたんですよね。JALの個人筆頭株主で有名だった日本でも有数の超がつくくらいの大金持ち、ブログは止めちゃいましたけど、結構読ませてもらっていましたw

話がそれましたが、線路の内側は、綱町三井倶楽部などの財閥系の接待施設や閑静な住宅街が多いのですが、あのあたりも手をつけてもいいんでないかい?と思っています。余りにあの辺はビジネス街としては寂しいですし、今後のことを考えるとですね。あとは、京浜急行あたりも品川あたりはノウハウなどを持っており、ターミナル駅なので、今後の開発でいろいろアイディアを出してくることだと思います。お台場でもホテルを運営していますしね。ひょっとしたらカジノ計画で沿線での案をだしてくるかも??なーんて思っています。羽田に直結もしていますし。

それよりも、JRは絶妙のタイミングで新駅の発表をしましたね。国鉄清算事業団でまだどれだけ借金が残っているのかわかりませんが、おそらく土地の売却益だけで数百億円から数千億円くらいはあるんじゃなかろうかと思っています。ただ、JRの最近マーケティングを見ていると、データマイニングとかビッグデータの活用法と言うのか、以前問題になったSUICAの属性データを思いっきり活用しているところにあると思います。何をやれば一番効果的に儲かるかってね。あとは、他の再開発の際のノウハウから導き出した、最適なタイミングでの効果的な売り方なんかも何通りもシュミレーションができていることでしょう。パターンがおそらく10個くらいは用意されていて、過去に役員会にかけられていて、時期尚早ということでタイミング待ちというような案件でスタンバっていたと思います。JRのデータ分析は、ココのところ結構ピンポイントになってきたと思い、今までは、コンサルを導入していたものが、自分のところでノウハウの蓄積ができ、自分のところが他をコンサルできるぐらいまで実績とノウハウを持ってしまったようなところがあります。バーコードやPOS(販売時点管理システム)から日本で情報管理が始まった在庫管理や売上管理の手法は、日々修正しながら精度を上げており、標本となる母数も多いことから多くの企業が欲しがるデータじゃないでしょうか。あとは、クレジットカード会社のデータがもっと取り込めれば、相当のものになると思いますよ。ただ、与信とかはJRにはほぼ関係のないところであり、それは、融資側で、家のような不動産や車のような高額商品の融資などの際や貸し倒れのリスク、サラ金などでは、喉から手が出るほど欲しいデータでしょう。


●三菱開東閣のHP
 http://www.kaitokaku.jp/
 会員制で入れませんがな・・・

http://www.mitsubishi.com/j/legacy/
 ココで内容を見てね


 



2012年11月26日
おそらく、三菱重工の社宅が隣にあることから、三菱重工の所有だと思います。ほんと、三菱グループでお金を捻出し、なんとかしてもらいたいもんです。品川の駅のまん前の三菱開東閣の維持費用の千文の1くらいで十分賄えるでしょうに。

2014年6月8日日曜日

マルハンとは一体何なのか?【2兆円企業、従業員1万人超の巨大メガエンターテイメント企業:東京カジノも視野か?】

非上場企業で売上金額が2兆円を越す巨大企業であり、経常利益も600億円を超え、従業員数も1万人を超える企業があり、驚きました。日本で非上場の大企業といえば、竹中工務店、サントリー、YKKなどがあります。その他にも有名な会社ですとリクルート、佐川急便、大創産業、JTB、ヤンマー、森ビルなどがあります。一方で海外に目を向けると穀物メジャーのカーギルやエンジニアリング会社のベクテル、家具のIKEAなどがあります。

このマルハンは、日本中に店舗があり、マルハンの店舗がない県は、徳島県、鳥取県、島根県、沖縄県だけだということです。ちなみに、マルハンはパチンコ・スロットのホール経営が主ですが、ゴルフ事業にも進出をしており、太平洋クラブなども経営しています。前にゴールドマンサックスが保有しており、今は村上ファンド(村上世彰氏は頭が良いので、表舞台に出てこず、レノと言う投資会社)が保有しているゴルフ界の風雲児のアコーディアあたりにも触手を伸ばしていたのかもしれません。なにせ、アコーディアは、保有ゴルフ場はむちゃくちゃ多いですし、金太郎飴方式でゴルフ場の運営を合理化してきたため、相当の筋肉質の会社だと私は認識しています。糸山英太郎あたりがでてくると、もっと面白かっただろうにw

あと思い出したのが、新今宮の駅のまん前(通天閣へ行く前)のジェットコースターがビルの中にあったフェスティバルゲートを買収して、「マルハン大阪韓流PROJECT」としてフェスティバルゲートの跡地にテーマパークを建設するようです。会社のHPを見てみると「マルハン松竹六区タワー」と銘打ち、浅草でも買収をしていたようです。すごい、キャッシュリッチな会社でアグレッシブにやっていうなと思いました。パチンコホール・スロットホールでは、寡占に近いような感じになってきて、おそらく頭打ち状態でしょうから、他の成長分野に目を向けているところだと思います。

さて、パチンコ業界と言えば、前にも市場規模のところで書きましたが、20兆円、30兆円産業といわれます。単純に20兆円とすれば、市場シェアは10%です。二番手にダイナムという会社があり、この会社は1兆円ですので大手二社で15%のシェアを持つことになります。基本的にどの業界でもチェーン店化の傾向はあり、外食、衣料、医薬品などの面でこの流れが顕著ですのでその流れに乗って、金太郎飴方式の商売で、スケールメリットを出しています。おそらく、寡占化の流れは止められないですし、止まらないでしょう。少子高齢化で日本の人口が減って、市場全体のパイは縮小しますが・・・・。

また、イオンやイトーヨーカ堂のようなGMS(総合スーパー)やCVS(コンビニ)で、郊外型のロードサイド型の立地や巨大な駐車場を持つところが大店法の改正後、特に2000年以降から顕著になりました。都心部などでも、工場の閉鎖後に大規模ショッピングモールが作られましたが、郊外型は主に車の利用を想定した大型道路に面したところが主となります。そのGMSなどの流れに合わせるように、パチンコ大手のマルハンも出店構成をかけて、ほぼ全国制覇をしたと言っても過言ではないでしょう。法律が変わり、社会環境が変わった時に、時流を読んで劇的に伸びる企業がでますが、21世紀になってからは加速度的にそれが進んだような気がし、様々な業界で寡占が進んだような気がします。銀行もメガバンク三行体制になりましたしね。

私は、パチンコを全くしないので、詳しいことはわかりませんが、マルハンという看板が余りにも街中で目に付き、駐車場が常に車で満車なので、何者だ?と思って調べたところ、パチンコ最大手だということがわかりました。韓 昌祐氏が創業者で、現在は韓 裕氏が社長で陣頭指揮をとっているようです。この社長の韓 裕氏という男が甲子園にもでたぐらいの体育会系の男で、阪神で当時の報徳学園の金村選手と戦ったと言う経歴がでてきて驚きました。

あとは、「業界を変える」と言うことで、徹底的に接客を変えたようですね。今は、大卒しか採用しないようですし、パンチパーマや刺青をしている店員もモチロンいないとのことです。そして、ホテルのような接客を目指し、気持ちよく遊んでもらえるということを目指し「マルハンイズム」と言うのを立ち上げ、サービス向上に努めたらしいです。昔、日本航空が保有していた伊豆の保養施設をマルハンビジネススクールとして、教育のためだけに使っているそうです。すげーな。やっぱり、教育がはじめにありきなんだな。この辺は、大企業が漏れなく、新卒社員を研修所に缶詰にして教育をするのがよーくわかります。内容は、野村證券高輪研修センターのようなスパルタ式なのかな??と研修内容を想像してしまいますが、伊豆からいくら近いとは言え、富士山地獄の研修とかはないいとは思います・・・・。

私が分析した内容ですと、黄金法則とか黄金律って言われるのは、共通点があります。これは、自己啓発で有名なナポレオンヒルの「思考は現実化する」やちょっと前にベストセラーになった「ザ・シークレット」、そして「マーフィーの法則」をまさに利用しているなと思いました。これは、軍隊や宗教の洗脳と同じで、関西系の優良企業で取り入れているところが多いですが、社歌を歌わせたり、社訓を毎朝唱えるっていうところでしょうか。私は、宗教なんか本当に習慣化を毎日の生活に組み込むって大切だなーと思います。聖地へ向かって毎日何回もお祈りをしたりするのって、潜在意識に刷り込むのに本当に大きな効果があるなーって最近思っているんですよ。だって、習慣化するんだもん。歯を磨いたり、トイレ行ったりするのと同じで、考えなくても体が動いちゃうと。毎日の通勤も乗換えとか意識しないのもソレ。氷山の一角に例えられますが、顕在意識はたったの10%で、残りの90%は潜在意識が支配しているっていうぐらいですから。そりゃ、嘘も100回言えば、真実になるって言われますわ。格言とか名文句とか本当に役立つこと多いですもん。

「ザ・シークレット」の冒頭のところじゃないですけど、歴史的な成功者は、これを知っていてやったんじゃないかと思えるほどですもんw おそらく、マッキンゼーとか、BCGなどのコンサル会社は、戦略コンサルって言われるぐらいですから、この辺の戦略とか戦術のバイブルのようなものがあって、それを各業種にカスタマイズして当てはめているんじゃないかなと思っています。だって、基本的な原理・原則って業種が違っても、会社が違っても、大企業でも中小企業でも、殆ど同じですからね。ですので、韓 裕氏が主導で文字通り、意識改革を進めて、会社を変えたと思っていますが、おそらく改革手法自体は、戦コンなどからのアドバイスがあったと思います。ちなみに、マルハンイズムと言うのが下にはりつけてあるんですが、これは相当よく考えられているなーと思いました。単純ですが、エッセンスが詰まっています。こんな簡単でいいのか?と思いますが、教義はシンプルなもんです。私も教祖になって教義をつくろうかと思うほどですもんw

さて、話は変わりますが、私はスシローが好きなんですよ。あの値段で、あそこまでコスパが良ければ、そりゃ好きになるでしょうw たった1000円でお腹一杯お鮨が食べられるんですよ。で、このスシローがなぜ気になっていたかと言うと、これもロードサイドで行列が常に目に入っていたからです。シンガポールやマレーシアでは、かっぱ寿司が流行っているのを目にしますが、やっぱり、日本じゃスシローです。これは、周りに聞いてもスシローだっていいますからw

この株式会社あきんどスシロー は、取締役COO兼専務執行役員として加藤 智治氏がいるのですが、彼は東京大学の大学院卒、そしてドイツ証券、マッキンゼー、そしてパチンコの台メーカーのフィールズを経てユニゾンキャピタル(ゴールドマンサックでパートナーを歴任の江原伸好の会社でワインのエノテカなどを買収)からスシローへ出向をしていたんですよね。そして、加藤 智治氏が社長の右腕として、理論で徹底的に補佐をして、二人三脚でいまのスシローを築き上げました。加藤氏は、このマルハンの韓 裕氏とも写真でツーショットがあったので、おそらくマルハンも加藤 智治氏のアドバイスを受けているんじゃなかろうかと思っています。

東京オリンピックも決まり、安陪首相が5月30日にシンガポールでカジノの視察をしましたが、残念ながらカジノ法案は今国会を通過しませんでした。ただ、後は法律だけの問題なので、一年以内にGOサインが出そうな気もします。そこで、ウィンやサンズ、ゲンティンなど海外のカジノ運営大手が、東京と言う大きな市場を狙って、また、都市国家シンガポールのカジノの成功事例を見て、犯罪率も増えずに成功を遂げた勝ちパターンを見て、昔からカジノを造りたかった東京都は鼻息を荒くしているでしょうw なにせ、IR(Integrated Resort:複合リゾート)として計画がなされており、カジノと何かとセットと言うことなんですよね。つまり、カジノは本来主役としてあるべきですが、コンベンションホールとかリゾート施設などが主としてあって、オマケとしてカジノがあるというか。これは、完全にシンガポール方式です。そして、そういう施設は、宿泊が必要なのでホテルもできると。国際見本市なんかがあれば、大量に宿泊施設が必要ですからね。そういうのをカジノ運営会社に作らせてしまうと。実際に、色んなところでノウハウの蓄積がありますからね、カジノ大手は。日系で経験があるといえば、アルゼとかゼネコンの鹿島建設でしょうか。どちらにせよ、関係する東京都みたいな自治体やゼネコン、デベロッパー、電鉄会社、パチンコホール、スロットホール、パチンコ台メーカーあたりが今後、要注目ですね。カジノと何がセットになって、どんな斬新なアイディアが出るのか楽しみです。オリンピックみたいなお祭りと理由がなければ、大胆なことはできないですからね。

あと、日本的な「おもてなし」でサービスの質や企業規模で言えば、カジノ運営のノウハウがマカオであるマルハンも候補として面白いと思います。満を持してといわんばかりに、突然、カジノ運営者として名前が出てくるかもしれません。ラスベガスやマレーシアのカジノ大手じゃなくて、いきなり日系の。やはり、心情的には外資にやってもらうより、国内資本にやってもらった方がいいですからね。マカオでオカマのノウハウも学んで来ましたとか言って、新宿二丁目のお台場バージョンで作って、国際的なハッテン場にして「Ni-chome」としてもいいですし。盛り場では「打って、飲んで、買う」がデフォですからね。個人的には、韓国でパチンコを廃止したように、日本でも廃止したほうが良いと思っていますが、パチンコファン・パチンコ中毒者が余りにも多いため、現状では難しいかなと。それに変わる娯楽なんてなかなかないですし。田舎ですと、唯一の娯楽って言う人もいますから。

韓 裕氏は、既にシュミレーションもしていると思いますし、案も持っていると思います。どのタイミングでそれがでてくるかですね。ひょっとしたら、加藤 智治氏が既に海外などでリサーチをしていて、いきなりマルハンの取締役として、名前がでてきたら面白いなーと思っています。

韓 裕氏と加藤 智治氏と三者対談なーんか誰か企画して声かけてくれないかな?加藤 智治氏には、スシローの舞台裏も聞いてみたいし。高額落札で有名なすしざんまいとマグロのセリで争ったとか「いやぁ築地に通って、吉野家の原点でよく、食べましたよ」とかあれば聞いてみたいなw

十六歳漂流難民から始まった2兆円企業

ちらっと書評なんかを見てみると、現場のカイゼン提案、あとは徹底的な掃除など、いわゆるトヨタ方式も導入しているようですね。言い方は悪いですけど、優良企業のノウハウって、愚直にその本質を実行すれば、即効果があるものが多いと思うんですよ。シンプルなだけに、みんな馬鹿にしていて実行をしない人が多いですが、効果絶大ですもん。やっぱり、カーネギーの思っていた事って、普遍の法則なんだなと思いました。成功哲学とか、自己啓発系って怪しいものも多いですけど、基本って、カーネギーなんだなーって思いましたよ。やっぱり、パターン化されるんだって、原点は。


●マルハンのHP
 http://www.maruhan.co.jp/

●Wikiでのマルハン
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%8F%E3%83%B3
 本社をみると京都の下加茂神社のすぐお隣の風水でむちゃくちゃ気の良い場所にあり、
 東京の実際の本社も東京駅のまん前で香港の華僑のPCCW(不動産王リチャードリーの系列)
 が以前所有していたビルに入居しているんですよ。ここも香港の会社が所有して
 ペニンシュラホテルが隣接しているぐらいですから、かなり風水でもいい場所です。
 知れば知るほどすごい会社だなw

【マルハンイズム】
●経営理念【マルハンの存在意義・最上位の価値観】

私たちは社業を通じ、人々に生きる喜びと安らぎの場を提供し、心身のリフレッシュと明日への仕事の糧となることを念願し、幸せで希望に満ちた明るく楽しい社会づくりに貢献します。
社訓【心構え】

「創意と工夫」「誠意と努力」「信用と奉仕」
企業姿勢【対社会:企業全体の取組姿勢】

企業責任と社会貢献
私たちは社会の持つさまざまな問題に真摯に取り組み、「良き企業市民」としての責務を果たします。
私たちは地域市民のコミュニティーセンターとして、地域社会との「共感・信頼」を実現します。

業界を変える

私たちは道を切り開くパイオニアとして常に新たなチャレンジを続け、業界のリーダーとして業界そのものを広く社会に認められる存在へと変えていきます。
提供価値【対顧客:お客様に提供したい価値】

私たちは「安心」により支えられた「刺激」と「やすらぎ」が生む「小さな感動」の積み重ねにより、マルハンが目指す「エンターテイメント」を実現していきます。


●組織理念【対組織:企業が組織としてありたい姿】

共感参画型組織 ~夢を語り、自ら参画せよ~

私たちは、まだ見ぬ夢やビジョンに共感して自らマルハンに参加し、熱い想いを持って、共に夢の実現に向かう組織であり続けます。

挑戦し続ける組織 ~失敗や変化を恐れず挑戦せよ~

私たちは、次のマルハンを切り拓くために、常に現状に満足せず、チャレンジによって進化する組織であり続けます。

チームマルハン ~IではなくWeで考えよ~

私たちは、お互いに喜びを分かち合い、助け合い、高め合えるような、強い絆で結ばれた自立した組織であり続けます。
行動指針【従業員一人一人の行動規範】

判断基準はお客様

私たちの使命は、「お客様の満足」創造にあります。意見が分かれた時、迷った時は使命に立ち返り「よりお客様が満足される方法は何か」を考えて判断を行います。

マルハンファンの創造

私たちは常にお客様の視点で発想し、お客様と共に喜び楽しむことを通じて、一人でも多くのマルハンファンを創造していきます。

ベストの追求 ~感動創造~

私たちはエンターテイメントを実現するために、求められる基準をクリアするだけでなく、常に期待を上回るベストを追求し、「感動」を創造していきます。

依存ではなく自立

私たちはできない理由を他者や環境に求めることなく、自分に矢印を向け、自らが考え、自らが行動する個人であり続けます。

1+1は3以上

私たちは常に相手を思いやり理解することで信頼関係を高めます。そして「自立した個人」が相互に協力することで、相乗効果を発揮する真のチームワークを実現します。

プラスのストローク

私たちはお互いの長所を認め合います。「もっと良くしたい」と一歩踏み出した勇気を称え、人の可能性を引き出す風土を創ります。

正しいことは正しい

私たちは、「正しいこと」を「正しい」と言える勇気を持ち続けます。「誰が言ったか」「誰がしたか」に影響されて、善悪を取り違える過ちを犯しません。またその勇気を受け入れる風土を創ります。

2013年11月27日水曜日

新設から維持管理のメンテナンスの時代への突入

2020年には、維持管理のメンテナンスの費用が新設の費用を超えると言う事です。東京オリンピックまでには色々な公共事業が進むでしょうが、それ以後は、反動が思いっきり来るでしょうね。正直、いつも私が言っている事ですが、胴上げ型から肩車への高齢者を支える現役世代が激減する問題をみるとあっという間に維持管理ができなくなります。

今から、10年、20年後を見越して、いらないところは投資をしないなどの施策を講じる必要があると思いますが、それとは逆に都心環状線や外環、圏央道など、投資を積極的に進めるべきものもあります。放射状の高速道路の常磐道、東北道、関越道、中央道、東名の5つの高速はとっくの昔に開通していますが、それぞれをつなげる環状道路が全く開通をしていないんですよね。強制撤去をしてでも、このネットワークはつなげる必要があると私は思っています。

それから中央リニア計画ですね、気になる事と言えば。私は、この計画に懐疑的で、東海道新幹線のバイパスと言いますが、それ自体は良いと思っているものの、リニア方式に疑念を持っているんですよね。搭乗者数にしてもそうですし、汎用性がないんですよ。私は新幹線方式での建設の方がノウハウの蓄積があるため、ベターと思っています。


●横浜北線
 http://machido.blog84.fc2.com/blog-category-8.html
 http://radiate.jp/20121130/kouza-41/

2012年5月19日土曜日

乗り物の輸送能力の比較


その2 他の乗り物との比較
新幹線はその速さがよく注目されますが、輸送力も重要視される乗り物でもあります。たとえば、東海道・山陽新幹線を走る16両編成の列車の定員は、ほとんどが1323人です。特に、東海道新幹線では片側最大1時間に13本、この列車が運転されるため、1時間当たり少なくとも17199人の輸送が可能です(各乗車率がそれぞれ100%を超えればさらに多い)。これは、500人乗りのジャンボ旅客機なら1時間あたり34.4便(平均1分44秒間隔)、50人乗りの高速バスなら1時間あたり344台(平均10.47秒間隔)、5人乗りの乗用車なら1時間あたり3440台(平均1.047秒間隔)、豪華客船なら現在の東海道新幹線と同じ頻度の出港、という輸送量に相当します。実際、各交通機関でこれらの輸送を賄ったらどうなるのか考えてみます。

ジャンボ旅客機
現在の3本の滑走路を保有している羽田空港は、1時間当たり32便の離陸(着陸は29便)が可能だそうです。しかし、東海道新幹線の利用者をすべてジャンボ旅客機に移せば、その離着陸だけで羽田空港の能力はすべて奪われます。

高速バス
高速バスを10秒間隔で発車させる場合、バスターミナルに発着場が30あっても5分周期でバスの入れ替えをする必要があります。めちゃくちゃめまぐるしいです。連休時の立山黒部アルペンルートの各駅が30個分集まったような状態でしょう。

乗用車
1台の乗用車が保有する前後空間を10mとすると、片側3車線の高速道路なら11.46kmにわたってその“団子”が続きます。全ての車が100km/hで走ったとしても、全て乗用車だとして全長が4mとすると、車間距離が3車線なら83m、2車線なら54mとなり、坂道や曲線区間を引き金として確実に渋滞します。

豪華客船
1323人を乗せられるほかの乗り物は豪華客船くらいですが、豪華客船を1時間に13便出向させるのは非現実的でしょう。船の出港についてはよくしりませんが、艦隊で出港しない限り5分未満の周期ででっかい船を出す姿が想像つかないです。実現したとしても、羽田空港と同じく、1つの港の機能をすべてこれらの輸送に奪われそうです。

ダイヤの密度では東海道新幹線におよびませんが、東北・上越新幹線には2階建て車両のMAXが走ります。特に新型のE4系の16両編成(正確には8両編成を2つ繋げている)の定員は1634人になります。

各乗り物は、その速さ、行先、輸送力、値段などによって様々な役回りを担っています。新幹線は飛行機よりは遅いので長距離輸送(たとえば、東京から九州や北海道へ行く)では劣りますが、中距離輸送(東京から大阪など)にはほかの乗り物と比べて各段に勝っています。それでも、行先の柔軟性はほかの鉄道や車には到底かないませんが、在来線との乗り継ぎで守備範囲を広げることはできます。新幹線は上述のように輸送力に秀でているので、中距離(おおよそ500km以下)離れている大都市圏間で本領を発揮できます。

2012年5月11日金曜日

シンガポールの高速道路計画【NSE】

LTAの計画を見るとホントシンガポールの地下鉄(MRT)建設計画だけじゃなくて、高速道路もまだしっかりと建設されるんだなーと改めて思います。個人的には、鉄道を先にやってもらいたいところですが、やはり道路もやらないと国土の均衡ある発展はできませんからね。今のCTEのキャパシティが一杯になっているということで、ほぼ平行しての高速道路NSE(North South Express way)の建設が進められていますが、都心部は用地買収が難しいなどあり、KPEと同じように地下の区間が多くなるようです。これは、東京の首都高速と同じように中央環状線の山手通りの区間が殆ど地下の区間であるように、シンガポールもそれを踏襲するような形になるようです。

ちなみに7、8 SGDビリオン(5000億円)を費やして、2020年までに完成をさせると言うことです。個人的には、PIEとAYEの渋滞を何とかしてもらいたいですね。







ホントの水商売 【水メジャーと淡水化プラント】

前に「水商売と水戦争に垣間見る多国籍企業の世界戦略」のところでも書いたんですが、資源争奪戦を見ていると、将来的に水で戦争が起こっても不思議ではないと思っています。日本でも昔は水利権を巡って戦争がおきたぐらいですからね。

日本人にとって、水って水道をひねれば簡単にでてくるものなので、そんなにありがたみはないんですが、ホント、発展途上国では、水はライフラインのもっとも大切なものとして位置づけられています。水がないと生命が維持できないですし、農業もできませんからね。

ヴェオリア、テムズウォーターやスエズといういわゆる水メジャーは、そこんところのノウハウもすごいと思っています。中東では、砂漠気候なので、ほとんど雨が降りません。ですので淡水化プラントがたくさん稼動していますが、高いコストがかかっているんですね。こっちは、産地直送で燃料代がタダに近いので、あまりコストについて意識されることはありません(日本人的発想であれば、排熱の有効利用を考えて、発電所と淡水化施設を一緒につくる)が、とにかく日本のコストにするとべらぼうに高いです。ですから一般的には、発電所と一緒に作ることが効率化の面でメリットがあるため、ここ最近では、エネルギー効率、熱効率の面で併設されています。ダブルで電気を作るコンバインドサイクルでも59%ぐらい、それで超臨界水を使い熱交換の効率がいいものを使ってようやく43%ぐらい、原子力発電に至っては、いろんな安全性を考えて、ウランのペレットを被覆する金属がジルコニウムと言うこともあって、耐熱温度が低いんですね。そんな訳で、普通の火力発電と違ってかなり低く、30%前半という熱効率ということもあって、熱を殆ど捨ててるんです。ですから、安全性の面でも一次冷却水と二次冷却水が分離されているPWRなんかでは、併設したら水がいっぱい出来るのでは???と思っています。実際に、原子力潜水艦や原子力空母では、有り余る原子炉の力を使って、水や空気(電気分解によって)をバンバン作っているという話です。

さてさて、話がそれましたが、水を手っ取り早く作るには、やっぱり地球上の80%以上の表面積を占める海、ここが一番です。それに世界中の9割以上の水がそこにはありますが、問題は塩がいっぱい含まれているんですね。人間の生命の維持には、塩が必要ですが、あまりにも塩が多すぎるといかんのですね。ということで、多段フラッシュと逆浸透膜による二つの方式によって、海水から脱塩する処理が行われます。ここも日本のメーカーが力を持っていて大阪のササクラ、三井造船、三菱重工、日立造船やIHIが有名どころです。逆浸透膜は、東レや帝人なんかが世界シェアの過半数以上を持っているらしいです。水処理で有名なオルガノは、この事業に手を付けているか分かりませんが、技術的な面では日本メーカーが圧倒的に優位性を持っています。でも、なぜか、ノウハウは欧米なんですね。 和製メジャーとして、東京都の水道局が三菱商事と組んだとか、横浜市が日揮と組んだとか色々言われていますが、日本の自治体のレベルでの水道運営のノウハウもすごいですからね。

それよりも、シンガポールの水への力の入れようはすごいです。マレーシアから水を輸入しているぐらいですからね。そして、ハイフラックスのような企業やPUBがWater Hubという研究施設を作って、水関係の研究に注力しているんです。東レ、積水化学工業、東洋紡、日東電工などが逆浸透膜の技術を共用しています。ホント、これから世界中で水不足が本格化してきますから、日本のこういう技術が生かされるといいなーと思っています。


●Water Hub
http://www.pub.gov.sg/waterhub/Pages/default.aspx

●Hyflux
http://www.hyflux.com/




2012年5月10日木曜日

水商売と水戦争に垣間見る多国籍企業の世界戦略【Water business & Water wars 】

古くて新しいテーマである水争奪戦は、世界各地だけでなく、日本でも水利権を巡ってたびたび起こってきました。今では、きちんとルールができ、自力救済、いわゆる力づくでの強奪はできないので、表面的には紛争はありませんが、実際には、過去に決められた取水権などを巡って、表に出ないいざこざはかなりあるそうです。

今後、我々が直面する資源に対する問題と言うのは「食料・水・エネルギー」の三つに集約され、この三つさえクリアできれば、殆どの問題は解決できたと言われるほど大きな問題です。究極的には、「食っていけない」と言う言葉があるように、食料が人類の生存のために必要な物資となるのでしょうが、エネルギーさえ無尽蔵に得られるようになれば、食物工場や造水工場などを容易に運用することができるようになり、すべての問題を解決することができます。現代の様々な仕組みを分析していくと気づくことがあります。それは「最終的に誰が儲かるか?」と言ったことです。我々の日常生活の変化、食生活の変化を見てみると下記のことに気づきます。まるで芋ずる式に繋がっているようで、驚きます。世界規模で行われている多国籍企業のしたたかな世界戦略、見事に「金儲け」の一言に繋がっており、非常に納得です。

まるで、「ゆりかごから墓場まで」しっかりと骨の髄までしゃぶれるようなビジネスになっていることに気づきます。この中で誰が一番得をするのかと言うことを考えるといわゆる欧米の資源メジャーと言われるところがしっかりと絡んでおり、彼らがグローバル化という錦の御旗の下、自給自足をしていた人たち、更には先祖が営々と築き上げてきた生活様式を徐々に変え、自分たちのビジネスにしていったんだなということが良くわかります。

利権は、上流で首根っこからしっかりと押さえられ、世界のルールは自分たちが有利なようにいつでも変えることができるように、さらにパッケージで扱うことによって、個別でいくらすばらしい技術を日本企業が持っていたとしても、それを安く買い叩けると言うシステムを構築してしまいました。それよりもマクドナルドのハンバーガーひとつ作るのに1立米という一辺が1mの立方体の箱の容積とそれに対応する1トンの水が必要だと言うのも驚きですよね。ビックマックを350gとすると重量比換算では約3000分の1くらいのものですからね。三千倍の重量といわれるとこのビジネスがいかにスケールが大きいかと言うことがわかります。ヴァーチャルウオーターの概念を取り入れると、実は我が国は豊富な水資源国とは言え、水をかなり輸入をしていることになるんですよね。

多国籍企業が、徐々に各国の民族の文化をこわし、単一の文化に染めていく世界戦略、本当に怖いなと思いました。多様性が失われるということは、ある特定のリスクに弱くなると言うことであり、トラブルが起こったときの連鎖が気になります。世界規模で自らの基準に合わせさせビジネスを進めていくことで、TPPが仮に採決されるようであれば、日本にも当然甚大な影響があると思って間違いありません。


1)草食から肉食へ
(1)鳥は1KGを作るために4KGが必要
(2)豚は1KGを作るために7KGが必要
(3)牛は1KGを作るために11KGが必要

これは穀物会社や種苗会社の利益に繋がります。また、食生活の変化により、マクドナルドやKFCのような多国籍企業の活躍の余地がでてきます。

しかし、考えてみると牛肉を食べるためには重量換算で11倍の穀物が必要となります。しかも肉食によって、健康が損なわれることになります。

2)穀物生産のための水
1KGの牛肉を得るためには、穀物生産なども踏まえると20トンの水が必要だと言います。

3)移動手段としての車や電車、船
昔は、多くが生活共同体内で生活が完結していましたが、車などの輸送手段が発達することによって、行動範囲が飛躍的に広がり、交易も盛んになり、分業体制が生まれました。ただ、工業製品の製造のためには、鉄などの資源だけでなく水を大量に必要とします。それだけでなく、動かすための燃料として石油等が必要となります。

4)大量生産・大量消費
モノを直し続けて使うより、新しいモノを買ったほうが安い時代になり、使い捨ての時代になりました。石油などから化学繊維や合成樹脂がつくられ、既存の植物由来のものから、廉価で加工が容易な石油製品に置き換えられました。

5)医療ビジネス
予防のためのワクチンや検査・治療のための高度で高価な医療機器が必要になってきました。
最先端医療は、数千万円も治療費としてかかることがあり、天命として受け入れられていた難病などによる早死にが減りました。しかも、年を重ねるごとに治療費は高くなる傾向にあり、
若年層に比べて疾患の比率も極めて高くなります。

いままで、長い時間をかけてその土地にあった最適なものが残ってきたわけですが、ここまで短期間にそれらが破壊されるとなるとその歪みは極めて大きいものになるのではないかと思っています。皮肉なもので、問題を解決したと思っても次々に新たな問題が噴出し、まるで人類の英知をあざ笑っているかのような地球です。今後、どうなるのか、思いを巡らせてみたいと思います。


●World water wars
http://worldwaterwars.com/

2012年5月6日日曜日

シンガポールの地下鉄整備計画【LTAのMRT計画】

シンガポールはここ10年で100万人も人口が増え、国民からの公共の交通機関の不満が極めて大きいと言います。それで、今は急ピッチでMRTの整備計画が進んでいます。このMRTは地下鉄と訳されることが多いものの古い路線では、高架橋を走るものも多く、地下はほんの一部分に過ぎませんが、最近開業した路線は、自動運転で尚且つ全線が地下鉄となっています。

それにしても、今後の整備計画はすごいなーと。おそらく、今後20年間に渡り、建設業者は地下鉄関係の仕事があるんじゃなかろうかと思えるぐらいですからね。路線図と言ったらいいのか、この地図(Rail Map)を見ると見ると碁盤の目のようですごいなと、以前ストレートタイムスで見たのは主要エリアは、徒歩5分いないに地下鉄が配置されるようにするという記事でしたが、これを見て確信しましたよ。2030年には今の倍に総延長がなるらしいです。地下鉄のシールドトンネルの技術は、日本のお家芸みたいなもんですから、日系のゼネコンはずっと仕事が継続していくんじゃないかなと思います。ただセントーサとマリーナベイの二つのIRという大型プロジェクトが終わってしまった現在、目玉になるような大型工事がないので、地下鉄などのインフラ整備が金額的に一番大きくなるんじゃないでしょうかね。

本当にシンガポールの官僚は超優秀で、10年、20年後のことを考えて行動を起こしているんですよね。近隣のアジア諸国がいい加減な開発をやっているのとは大違いで、行動も本当に早い。都市整備計画も青写真がしっかりとしていて、これじゃ、先進国から投資があつまるわと思いましたよ。




●現在のMRT(地下鉄)の路線図
http://www.lta.gov.sg/content/lta/en/projects/rail_system_map_mrtlrt.html
http://www.smrt.com.sg/trains/network_map.asp

2012年5月4日金曜日

鉄道・高速鉄道と高速道路の建設費用と運営コスト【良質なインフラがなければ発展はない】

私は、コンパクトシティの推進論者として、都市のスプロール化には反対をしています。理由は、郊外の広い住宅や大型ショッピングモールは、車社会においては便利な生活が提供されることになりますが、交通弱者などにとっては、極めて厳しいものとなり、社会的コストが極めて大きくなることです。また、目先は良くとも、少子高齢化が進行することにより、周辺部は限界集落が発生するだけでなく、道路などのメンテナンスコストが極めて大きくなり、費用対効果の便益を考えた場合に、無駄がかなり大きくなるからです。基本的にビジネスモデルが焼畑式工業(焼畑モデル)な訳で、地域の利益を吸い尽くしたら撤退と言うことをやっており、しかもその利益は地元への還元は殆ど無い訳で、個人的には大店法改正の弊害だと思っており、地方の活力を無くした根本の原因でもあります。金融を中心として、バランスシートの改善やバルクセールなどの焼畑式のビジネスモデルが最近は中心ですが、日本人は本来、狩猟民族ではなく、定住の農耕民族ですから、焼畑式ではなく、農耕式とでも言ったらいいんでしょうか、それとも耕す式とでも言ったらいいんでしょうか、反復継続して土地が活用し、しかも将来にわたって収量を確保するために、保存と言う概念をも持っています。穀物なんかは、数年の保存にも耐えることができ、種も比較的容易に育成することができます。それが、一発屋と継続して農業ができることの大きな違いです。以前、「千個のシンガポールで地球が運営できる」として、「地球0.5%の面積で人類が養える【シンガポールが提言するコンパクトシティ】(下記にリンクあり)」のところでも書いたのですが、エネルギーの消費の面から見て、都市の方がむしろエネルギー消費が一人当たりで少ないと言うのです。これは、家族で住むことと一人暮らしをすることのコストで考えるとわかりやすいと思いますが、いわゆるスケールメリットです。一方で、最近はスケールデメリットと言うのも囁かれていますが・・・・。その意味でシンガポールとはある意味、究極の効率化を求めた国と言っても過言ではありません。

同じように人口密度が極めて高い場所が日本にもあり、様々な条件で似通った場所として沖縄があります。そして、効率的な交通手段として鉄道の建設を考えると、沖縄のような人口密度の高い都市には、鉄道がかなり有用だと思っています。特に沖縄本島の那覇あたりから、北部まで、縦断する地形は、鉄道のためにあるような立地であり、なぜ鉄道大国である日本において、建設が検討されなかったのかが不思議なくらいです。モノレールが近年ようやく整備されましたが、その営業距離は、中途半端なもので、島を縦断するようなものがあってもいいのじゃないかなと思います。鉄道とは、マス(塊)の輸送で極めて高い効率を誇り、その工法と用地取得費用によってコストが全く変わってきますが、ある程度の利用客が見込むことができれば、ある範囲内(半径50KM圏内程度)の局地的な輸送において極めて効率的な輸送手段なのです。これは、日本の事例がその効率を証明しています。MRT(マス・ラピッド・トランジット)が地下鉄の愛称として使われているように「大量高速輸送」なんですよね。

ベトナムのハノイとホーチミンを結ぶ新幹線計画(総延長1630KM、建設費用330億ドル:2兆6千億円、総事業費は5兆円)、そしてマレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ新幹線計画(総延長330KM程度、建設費200億~300億リンギット:8000億円程度が建設費、車両費用は別だと思います)が東南アジアでは高速鉄道として計画をされており、前者は計画が今のところ白紙に戻りました。ベトナムでは、1キロ当たりの建設費用を見てみますと、16億円、そしてマレーシアの建設コストを見ると24億円となります。これは、日本の新幹線の上越新幹線の建設費が1キロ当たり 44.75億円、北陸新幹線が1キロ当たり 78.51 億円というデータからすると割安ですが、ベトナムは、ちょっと安すぎないかな?と思いました。トンネルや橋梁、橋脚などを多用せず、一般の盛土形式にするなどや土地の費用などが含まれていない可能性もあり、ここのところは内訳が分からないので、なんとも比較できません。

これが、日本の一般の鉄道や地下鉄の工事の費用ですと複線を基本としたもので、建設コストが土構造(盛土・切土)で15~25億円、高架橋で20~30億円、山岳トンネルで30~40億円、開削工法のトンネルで100億~200億、シールドマシーンを使って掘るシールド工法のトンネルで200~300億円程度程度かと思います。これらは、施工方法や施工条件などによって大きな違いがでてくるので、必ずしもこの通りにはなりませんが、大体の目安としてはこれくらいの金額になると思います。単線だと半分まではいきませんが、凡そ3分の2程度になります。なお、トンネル方式の場合は、用地費が大深度トンネルになった場合(日本の法律の場合)など補償も含めて殆どかかりませんが、高架方式になった場合は、土地費用や地盤改良や杭を支持地盤まで打つコストや橋脚や橋梁のコストが付加され場合によっては、かなりの費用がかかることもあります。

LRTのような路面電車やモノレールなどの新都市交通システムなどが最近流行っていますが、個人的には、東南アジアの都市は、軟弱地盤で且つ市内で洪水が発生するタイのバンコクのようにBTSスカイトレインのような方式が結構あっているような気がします。また、空港と都心部を結ぶエアポートリンクも完全に高架方式であり、このようなものが東南アジアの都市には向いているような気がします。特に水害のおそれがあり、タイの地下鉄は極めて水害にも弱く、他のアジアの都市、KLやジャカルタも同様の傾向にあるため、その点からも高架方式が採用された方がメリットが大きいと思っています。

私は、KLやジャカルタのような都市であれば、渋滞による機会損失が極めて大きいため、高架方式による鉄道の整備をもっと進めるべきだと思っていますが、計画がある程度あったり、実際に実行されていても、なかなか進まないのが現実です。あれだけの密集度と人口も500万人以上ある都市であれば十分ペイすることが予想できますが、バンコクのスカイトレインは建設コストが嵩んでしまったため、採算的には良くないようです。これも、東京や大阪の私鉄やJRのようにもっともっと早くから、計画して鉄道中心の生活であれば、ここまではならなかったと思います。あらためて、車中心の社会に問題を感じます。今後、化石燃料がどんどん値上げされることによって、状況は鉄道優位になりますが、一体どうなるんでしょうか?

シンガポールは、もう国として拡張する余地は殆どなく、不動産も極めて高くなってしまったため、おそらく、シンガポール政府としてもシュミレーションはしているでしょが、マレーシアとの併合もありなのかなと思っています。もともとシンガポールは、マレーシアの一部ですし、今の状況を考えると、頭打ちなのは明らかなので、高速鉄道をシンガポールからマレーシアのKLの間まで引いて、人口を分散させるのも悪くはないのかなと思っています。途中は殆どがパームオイルを作っているパーム園で、人工が集中している地域は皆無に等しいので、開発も容易です。何を馬鹿なことをと言うかもしれませんが、シンガポール人の多くは、前述のようにもともとマレーシアの人間であり、またシンガポールが独立した後もマレーシアから流入している人が経済界に多いのも周知の事実です。また、ケーススタディとして類似例を挙げると香港は既に中国の一部で、一国二制度を維持しているものの、基本的には、中国の一部です。同じことがマレーシアとシンガポールの間で起こってもおかしくはありません。カジノという特効薬を導入して目先の成長は獲得できましたが、10年、20年先を考えると伸びしろは殆どないですからね。今のように高いお金をかけて、地下鉄を整備するより、すぐお隣で、地続きで、且つ土地の値段の桁が2つくらい違うマレーシアを活用しない手はありません。シンガポールのすぐお隣のジョホールバルは、香港のお隣の深圳(深セン:シンセン)の発展の成功事例をもとにイスカンダル計画を打ち出しましたが、これはやり方しだいでは飽和状態のシンガポールの受け皿になるため、面白いなと思っています。特に、新幹線が上手くいけば、完全にシンガポールから通勤圏に入るエリアは、新幹線通勤が日本でも一部で行われているように、シンガポールとマレーシアの間で行われるかもしれませんね。

ちなみに、東南アジアでの渋滞は日常茶飯事で、その非効率さには驚くほどです。片側3車線の道路で1kmのマイカー渋滞は、内訳をみると400人ほどしかいません(5ナンバーサイズ乗用車1.7x4.7m、車間距離約5mとして計算)。これが電車に乗れば高々2,3両分にしかなりません。電車1線で、道路5~10車線相当分の人を運べます。機会損失なども解決されれば、本当にすごいことになると思います。その意味である一定以上の都市規模という大前提がつきますが、費用対効果費が車道建設より格段に良くなるのです。当初は道路のほうがよくとも、都市が発展し、オフィス勤務者や出張者などが増えれば、他の世界の大都市のように、鉄道を整備しなければ、人を引き止めることができないのです。本当に東南アジアの大都市は自動車会社が補助金を出しているんじゃないかと思うほど、自動車優先なんですよね。冗談抜きで、鉄道網が貧弱すぎるため、今後発展するのに足かせになっているぐらいですから。それを考えると東京の都市計画って、骨格はすぐれたものだったんだなーと思います。

東南アジアの大規模な都市部はみんなと言っていいほど、沖積平野となっており、見事に平野でまっ平らに近いくらいなんですよね。ですので、鉄道の最大のネックである勾配なんか意識することはなく、更に高額の土木構造物であるトンネルも殆ど作る必要がないと。あるとすれば、洪水対策や地下鉄のシールド工事や開削工事だと費用が高くなってしまうので、高架橋にするっていうことでしょうか。おそらく軟弱地盤でしょうから、地盤改良も必要になると思いますが、地下に作ることを考えたら易いもんです。日本のJRや私鉄のように平地に地盤面とほぼ同じところに通せば、コストはべらぼうに安くなりますからね。ただ、現状のように発展してしまった後ではもう無理です。中国のような強制的にできるような力がなければ無理ですから。北京や上海なんかは、自動車網、鉄道網なんかが素晴らしいらしいですからね。放射状、環状、それぞれしっかり整備されており様々な国の事例をしっかり学んで都市計画として反映させていると。基本的に平地じゃなければ、土木構造物を作るにしても、家をつくるにしても、ビルを作るにしても金がかかって仕方ないんですよね。日本みたいに山がこんなに多い国にこれだけの鉄道や道路網を作ったのは、本当に驚くべきことなんですよ、本来は。グーグルアースなんかを見ると一目瞭然ですが、関東地方が発展しているのは、日本最大の平野を後背地にしっかりと抱えていることにあります。良質なインフラと言う後の条件はあるといっても、何といっても、これが発展の大前提ですから。

あと、先日開通した新東名高速道路の先行開業区間が162KMですが、これは、2.6兆円の事業費をみると、だいたいキロ当たり160億円ですね。しかし、第二東名は、高規格道路のなかでも設計速度が140KM とも言われ、片側三車線の合計六車線、しかも勾配率や線形が良くしてあることもあり超高規格道路です。しかし、通ったことがある人はわかると思いますが、コスト削減として猪瀬ポールや姉妹品となる猪瀬ブロックで強引に片側2車線にしてあり、将来、本来の片側3車線に戻そうとしても、電光掲示板の支柱なども移設しないといけない構造なので、余計なお金が将来にかかるという本末転倒なものとなっています。猪瀬と民主党はアホだなと思いますよ。新名神、新東名の超大断面のトンネルとか高架橋などの超高規格な例を除けば、普通の一般の高速道路は土構造(盛土・切土)で20~50億円、高架橋で40~60億円くらいが概ねの費用だと思います。新名神・新東名がムダだとか、高規格過ぎるとか言う人がいますが、30年に一回の災害、100年に一回の災害などを考えたらどうでしょうか?正直、東名や名神が災害で潰れたら、日本列島がそれこそ麻痺します。大災害が起こった時じゃないとそれは評価されませんが、列島の大動脈ですから、これは致し方ないというか、東名のバックアップとして絶対に必要だったと思います。それが東海道新幹線にも言えるんですよね。JR東海があれだけあせって、自前でやるっていうのは、インフラが限界に近づいているからっていう話もあります。

エネルギーだとか人口、軍事力だとか、国力の要素は色々ありますが、やはり、発展をするためには、良質のインフラなくしては発展はしません。その点では、日本は、道路、鉄道、空港、港すべて同時に整備したため、タイムラグがありモータリゼーションが進んだ途上国に比べてメリットがあったと思います。あと、思うのはインフラとは、言葉どおり、目に見えない構造です。社会資本とも訳されますが、製造業もサービス業の普及も、インフラなしにはなしえないのです。その意味で、日本の計画はしっかりしたものであり、将来を見据えることができていたものだと思っています。

宇部興産のように、一般の私企業が自前の道路や橋、船を着けるための岸壁を持っていますが、これが、公共の道路だったらどうでしょう、公共の岸壁だったらどうでしょう?確かに使用頻度や税率によっても企業へのコストは変わってきますが、自前でフル稼働するということはよほどのことがない限りないです。そのようなことから、道路や港湾は製造業の大動脈でもあり、多くの人はそれを意識していませんが、実はとてつもなく大きなものだったのです。いわゆるロジスティクスは、兵站と呼ばれ、一種の戦争用語です。ビジネス用語はよく、戦争用語になっているように、ビジネスは一種の戦争ですからね。

インフラって、インフラストラクチャーの略なんですけど、直訳すると「下部組織とか構造基盤」なんですよね。定義としては、学校、病院、道路、港湾、工業用地、公営住宅、橋梁、鉄道路線、バス路線、上水道、下水道、電気、ガス、電話などを指し、社会的経済基盤と社会的生産基盤とを形成するものの総称とWikipedia先生には書かれています。簡単に言ってしまうと、生活を維持するためのライフラインとでも言ったら良いんでしょうか。世界のトヨタも、セブンイレブンやローソンなどのコンビにも、インフラなしにはその便利な製品やサービスが提供できないんですよね。ここのところを考えないと発展する都市の条件を満たすことがなく、頭打ちになってしまって、港湾や道路などが慢性的に混んで、そこがボトルネックになってしまうということがありますからね。30年、50年先を見据えた中長期的な都市計画なしには、発展とはあり得ないんですよね。目先の利益で都市整備を進めてしまうと、地下鉄の整備でべらぼうな費用がかかったり、立ち退きなどの交渉で時間もかかると。その機会損失って言ったら半端ないですよ。東南アジアでそれがまともにできているってないんですよね。都市国家として、かなり例外ですけど、シンガポールくらいなんですよ。あとは、鉄道がダメダメですけど、マレーシアですかね。

建設などのイニシャルコストだけが注目されるところですが、その後のランニングコストとなる運営コストも無視できないところです。これは、線路や道路の修繕維持コストがメインになりますが、長く使えば、橋の架け替えなども発生します。信号や電光掲示板などの費用もあるでしょうが、これは、利用者が多ければ多いほど、費用が捻出しやすくなります。これらの問題を象徴するJR北海道問題は、上下分離方式が取り入れられていないことが一番大きいと思うのですが、なぜ、それが問題かというと下部(インフラ)の管理と上部(運行・運営)を一緒にしたら、運行頻度の少ない鉄道は、それがすべて運賃に跳ね返ってくるからです。道路は、高速道路などの有料道路以外は基本的にタダですからね。重量税やガソリン税などがあると言っても、鉄道のように自前で全部負担することを考えたら、無視できるものですからね。このような点からも、地方に関しては、鉄道輸送というのはデメリットが多いものの、都市部に関してはそのエネルギー効率や輸送効率など、様々な面で区立的なところが目に付くんですよね。従って、中央と地方、その特性に応じて、インフラの計画をしっかりと立てて、目標を達成するためにしっかりとした計画を立てないといけないんですよね。

あと、人口動態もちゃんと盛り込まないと駄目ですね。日本のように1950年代のベビーブームに代表されるように、人口が急激に増えたことと、その構成がピラミッド型から逆ピラミッドになったということです。今から、たった60年ちょっと前には、人口は7000万人をちょこっと超えるぐらいだったのが、2006年のピークには1億3000万人となり、現在は、人口が減りつつありますが、こんなに人口が急変動した時期は人類では経験がありません。合計特殊出生率が2を切っているなかで、急激に人口は減るでしょう。社会学的に言う人口ボーナスから人口オーナスと言うことです。これは、栄養状態の改善、医療技術の進歩によるところが8割以上を占めると思いますが、人類が今まで経験したことのない平和で豊かな時代ですが、後世にも大きな禍根を残す時代だったと振り返られると思います。現在、社会保障も破綻しかけており、社会インフラも遠くない将来に維持できなくなり、選択と集中をしなければならなくなります。大量生産・大量消費の時代はとっくの昔に終わり、急激に縮小する人口、市場を眼前に私たちは対応をしなければなりません。

太平洋ベルトと呼ばれる、東京、名古屋、大阪、九州の地域に現在も人口が集中していることを考えると、そこに経営資源を集中し、他の地域は縮小均衡でやっていかないと国が倒れてしまうことにもなりかねません。確かに、高速鉄道や高速道路は便利ですが、今のまま整備を続けていたら、とんでもないことになります。エネルギーと食料の問題さえ解決できたら、殆どすべての問題は解決できるんですけどね、世界中で。あと宗教の問題は、ほぼ永遠に解決できない問題だと私は思っていましたが、これもエネルギーの問題が解決すれば、ある程度は落ち着くかもと思ったりもすることがあります。

日本が今直面している問題は、今後、中国や東南アジアでも、時間差で起こる問題です。特に中国は、日本より人口構成が歪なので、ある瞬間から日本など比較にならないスピードで人口オーナスが進みます。雁行型と言われ、日本を手本にキャッチアップを目指してきたわけですが、こんなところでも、日本と同じことになるとは、皮肉ですね。人類は、便利さを手にした代わりに、とてつもなく大きな代償を払わなければなりませんが、救世主となるエネルギー革命、食糧革命は起きるのか、楽しみでもあるところです。


●地球0.5%の面積で人類が養える【シンガポールが提言するコンパクトシティ】
 http://www.akudaikan.com/2011/11/05singapore.html

●ベトナム高速鉄道計画
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0%E9%AB%98%E9%80%9F%E9%89%84%E9%81%93%E8%A8%88%E7%94%BB
●東南アジアの在来鉄道整備状況 ーベトナム・南北高速鉄道建設計画ー
http://www.ihcc-info.org/mem-seiiki-seito-jukei-map01-konmin01-vietnam01-rail01.html
●それいくら?
http://homepage1.nifty.com/tabi-mo/ikura.htm

●インフラストラクチャー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC

2012年3月24日土曜日

日本の鉄道を含むインフラノウハウ・実績の海外展開


私はかなり前から、日本のインフラ企業の海外への投資、更にはコンサルなどを提案してきましたが、ホント、2011年になってようやくコンサル会社が下記によって設立されていたんですね。つーか、場合によっては、大阪府、大阪市なんかがこれをやっても良い訳で、地下鉄や道路の計画から、下水道などのインフラも含めた運営ノウハウは極めて大きい訳なので、いままでやってきたことがそのまま生かせると。慎太郎は、水ビジネスで日揮か三菱商事かは忘れましたが、提携してそれをパッケージで売るということをやると言っていましたが、遅すぎなんですよね。

計画から建設だけでなく、維持運営などのノウハウも何十年も持っており、需要予測から、実績まですべてのデータも持っていると。ホント、なぜこれを売り込まないんだと私はずっと思っていました。

まぁ、水道事業とかゴミ処理とかは、ヴェオリア、テムズウオーター、スエズみたいな水メジャーと言うところが世界的に圧倒的に強いわけで、こういうところには太刀打ちできませんがパッケージで色々やれば、ジリ貧の日本から成長が見出せると思うんですけどね。


●鉄道海外展開 コンサル会社設立へ JR東や西など7社
http://www.asahi.com/business/update/1004/TKY201110040540.html

JR東日本など鉄道7社は4日、鉄道ビジネスの海外展開の可能性を探るコンサルタント会社を11月1日に設立すると発表した。東南アジアなどの新興国での鉄道事業の受注につなげるねらいがある。

社名は日本コンサルタンツ。JR東日本のほかにJR西日本、東京メトロ、JR九州、JR貨物、東京急行電鉄、京阪電鉄の7社が出資し、資本金は4億8千万円。JR東が株式の54%を持つ筆頭株主になる。JR西、東京メトロは21%ずつ、ほか4社は1%ずつ出資する。

来春、営業を始める。海外政府の鉄道計画に助言するほか、鉄道事業者の技術教育も支援する。鉄道網の構想から事業の運営・維持までを一貫して手伝う役割を担う。JR東の清野智社長は「東南アジアなど需要が見込める国から相談を受ける会社にしていきたい」と話した。

●海外の「鉄道オペレーター」との連携を通じた 国内鉄道会社の海外事業展開シナリオ
http://www.nri.co.jp/opinion/chitekishisan/2010/pdf/cs20100704.pdf

●鉄道運行サービスの海外展開
http://www.nri.co.jp/publicity/n_letter/2010/pdf/nl20101001.pdf

●交通インフラ企業の海外市場への参入
http://www.nri.co.jp/opinion/k_insight/2009/pdf/ki20100102.pdf

2012年3月23日金曜日

東南アジアでの鉄道の現状と日本との比較【鉄道会社の海外展開を考える】


改めて、日本の交通網のスゴサって海外へ行くと感じるんですよね。中国の北京や上海は行ったことがないので何ともいえないのですが、客観的に見る限りは、ここ最近、ムチャクチャ整備が進んでいますね。

とは言っても、日本の道路網や鉄道網は、極めてきめ細かく、殆どどんなところにでも鉄道で行くことができるのはすごいなーと思います。特に東京や横浜のような大都市に住んでいる限りは、車なんてそれほど必要ないと思わせるほどですからね。大阪なんかは、私鉄王国(大手私鉄は、阪急、阪神、南海、京阪、近鉄)で、神戸と大阪間は、3つも路線(JR、阪神、阪急)があるんです。他にも京都のJRと京阪、阪急など、競合する路線がたくさんあって、すげーなと思いましたよ。まぁ、東京も大手私鉄(東急、京急、西武、東武、小田急、京王、相鉄)などあって、すげーなと思います。

で、思うのは東南アジアの諸都市です。シンガポールは、MRTができて、特に最近は新設のラインがどんどん追加されて、ほぼ鉄道で主要地域は網羅されるようになりましたが、これも10年位前まではダメダメだったんですよね。空港ですら地下鉄が繋がっていなかったくらいですから。

それよりも思うのは、インドネシアのジャカルタやマレーシアのクアラルンプール、そしてベトナムのハノイ、フィリピンのマニアらのダメダメさ、改めて感じます。まぁ、バンコクは、空港からのエアポートリンクそしてスカイトレインと地下鉄で主要地域(この場合は、抜きに行く場所)がほぼ網羅されているのでいいんですけど、それをちょっと外れるともうクソですからね。

ほぼ、車社会で車がないとホント生活が不便なんです。最近は、郊外型の店がバンバンできて、駅もないような巨大なショッピングモールですから、ホント不便なんですよね。つーか、日本の鉄道会社、こういうところに投資をすれば良いじゃんと思うんですがいかがでしょうか。中長期的には、輸送人員というのは頭打ちで、人口減の時代で、輸送客はどんどん減っていくわけですから。もう、駅近くのデパートも終わったところが多く、統合に次ぐ統合ですからね。輸送力減ももう少ししたら、加速度的に進んで、予想よりも早く、苦しい時代が来ると思うので、東急や東武、西武なんかは、マジで海外展開を考えた方がいいんじゃないかと思うほどですもん。

実際に、古い鉄道車両や青函連絡船とかも、東南アジアへ輸出されているという話ですし。ホント、インフラって都市計画が大切なので、もう、発展してしまった都市にいまさらって気もしますけどねw

2012年3月21日水曜日

信号の電球切れ


最近は、LEDが多くなってきたため、電球は少ないと思うんですけど、あれって、すべてデータベースで管理されていて、交換されているんですかね?一度も切れていることを見たことがないんですが・・・・。

昔、エクセルの関数で「STDEVP」を使ってバラツキを出して、製品の標本を抽出して、全体を予測するってことを見たことがあるんですけど、日本では、一度も見たことはなくとも、海外じゃ、結構見たりするんですよね。まぁ、シンガポールはないですけど。



●信号機の電球
http://okwave.jp/qa/q698359.html

2011年11月11日金曜日

地球0.5%の面積で人類が養える【シンガポールが提言するコンパクトシティ:千個のシンガポール論】

1,000個のシンガポールで、世界中の人口がたったの地球の0.5%の面積で賄えると言う仮説を立てて、検証しているこの本、全てが英語ですが、かなり面白かったです。コンパクトシティ推進論者の私としては、お勧めの一冊です。

それにプラスして言えば、都市部の鉄道推進論者です。エネルギー効率や通勤の便を考えると半導体のように集積度を上げることが効率に直結します。確かに副作用として一極集中やリスクの集中などが見られますが、現代型の知識集約型の産業が中心となった社会では、都市化は回避することができないと考えています。風水都市として香港と並び有名なシンガポールについて、コンパクトシティという面から仮説を立てて検証をしていきたいと思います。エネルギー効率では、面白いことにアメリカのニューヨークがトップに立ちます。東京も個人的な見解ではかなりエネルギー効率は高いと思っていますし、都市圏という括りで見れば、人口は世界一です。

ある意味で、色々な社会実験が国家ぐるみで行われているシンガポール。インフラのパッケージ輸出も水だけでなく、道路や鉄道関係でも行われていると聞きます。この意味では、日本は既に計画から建設、運営、メンテナンスまでの数十年にわたるノウハウがあるので、一日の長があるのは明白な事実です。シンガポールは、空港運営など、今後、自国で蓄えたノウハウを、一発物の建設だけでなく、メンテナンスで手数料などを稼ぐスタイルへ変貌させていく、永続的なビジネスに繋げていくと考えています。水メジャーと言われる、ヴェオリア、スエズ、テムズウォーターなどがやっているビジネスがこれに近いでしょう。ベクテルやハリバートンのやっていることと組み合わせれば極めて大きなビジネスになると考えています。都市国家の事例、そして国自体が経済特区のような事例が大国に通用するとは思いませんが、モデルケースとしては面白いと思います。

基本的にシンガポールはその国土の小ささから制約が極めて大きいため、人材を活用するか、人の上前をはねるようなビジネスしか難しいのだと思います。金融や物流なんかそれに近いところがあります。地域統括会社なんかのハブ機能ですね。本社から、監督できないものを地域統括会社がコントロールすると。それに、域内が、飛行機で数時間以内というのも魅力なんでしょう。ハブアンドスポークの空港や港湾なども本当に、地域の拠点を睨んでやっていますからね。それを考えると、マレー半島の中部、マレーシアの北部を越えた、タイの深南部のプーケットとハジャイの界隈の半島が一番狭くなっているところは40KM程度なので、そのクラ海峡のところに運河をつくることなんか訳ないんですよね。マラッカ海峡の浅瀬を浚渫して、航路を確保したり、潮待ちをしたりすることなんかに比べたら・・・・。ただ、政治的なもので、難しいとは思いますね。シンガポールは華僑の貯金箱ですし。

金融、物流、観光の三本柱以外にも多くの実験が現在進行形で行われており、そこで培った技術やノウハウは輸出されています。冒頭のウォーターハブなどはその良い例です。最適化と効率化のノウハウって省資源にもなりますし、都市化が世界中で進展する中で、非常によいケーススタディだと思っています。実際には、エネルギーや食料等の資源をどう確保するかが一番の問題となるのでしょうが、コンパクトシティのこの提案は面白いです。




●A Model of compact city
http://www.1000singapores.com/


1,000 Singapores can house the entire world  population using only 0.5% of the earth's land area.

【意訳】1,000個のシンガポールで世界の全ての人口を地球の陸上の0.5%の面積で賄うことができる。

最近思うのは、世界的に大量生産大量消費の時代が糞詰まりなっていて、エネルギー多消費型、更に車依存型の社会が限界に来ていると思うので、コンパクトシティに向けて流れが変わるんではなかろうかと思います。実際に、一次産品で最も大切だと言われている原油が1バレル100ドルを恒常的に越えている状態であれば、それはすべてのものにインフレ圧力に繋がります。先進国でも大きな影響を受けるエネルギーは、低所得者層の多い発展途上国ではエネルギーの所得に占める割合が大きくなり、その影響度はもっともっと大きくなります。

モータリゼーションが進み便利な生活を手に入れ、経済発展の緒についたばかりで、このエネルギー高は、本当に大きな影響を与えています。特に、車中心の社会で設計された社会インフラは、極めて無駄が多く、地方では車とは極めて便利が良いものの、都心部に限っては、道路の占有面積やエネルギー効率、公害など殆どすべての面で、鉄道などの公共交通機関に劣ります。皮肉なことに、アメリカのニューヨークのような巨大都市が最もエネルギー効率の高い都市となっているのは驚きですが、おそらく、東南アジアの巨大都市であるインドネシアのジャカルタやタイのバンコク、マレーシアのクアラルンプールは完全な車社会ですから、かなりエネルギー効率に劣ると思います。今のように車中心で発展してしまった現状を考えると鉄道を今後普及させようとしても、相当費用がかかってしまい、仮に地下鉄にした場合は、建設費用を償還することができなくなると思っています。日本や欧米は幸いなことに鉄道から発展するケースが多かったため、その時の路線網に沿って街が発展していますが、東南アジアは完全に車優先で作ってしまったため、鉄道網が余りにも貧弱なのは言うまでもありません。自動車メーカーが道路建設に補助金を出しているのではないかと思うほどです。

シンガポールは、は699.0Km2で、東京23 区の617Km2よりやや大きい程度の国土で、東西が約45KM、南北が23KM程度の国で、チャンギ空港、港湾(ケッペル、パシルパンジャン等)などの社会インフラもしっかり整備されており、ビジネスのソフト面のインフラである金融、法律、会計面でもしっかりと整備されています。これは、イギリスが旧宗主国であることも大きいのですが、弁護士や公認会計士が世界標準として世界のメジャープレーヤーであるイギリスとアメリカの制度で運用できることのメリットが極めて大きいと思います。また、国民の教育水準も高く、英語が公用語として用いられ、国民の殆どが英語を理解することができます。これが、シンガポールが東南アジアのハブとして機能する大きな理由です。ハード面、ソフト面双方からインフラが整備されていて使い勝手が良いこと、更には交通の要衝に場所が位置していると言う地政学的なメリットもあってのことです。

社会インフラで、特に車はその便利さや目に見える効果の大きさが大きく、更には都市計画を決定する人たちは発展途上国では基本的に特権階級に属し、公共の交通機関を利用することはありません。従って、当面のことを考えると鉄道整備よりも道路整備となるのです。しかし、先進国の巨大都市をみると鉄道無くして発展はないのです。理由は、渋滞による機会損失が極めて大きいからです。輸送効率をみれば、大量輸送には車は適していないことになり、慢性的な渋滞が大都市で当たり前になってしまいましたし、出来上がってしまった市街地を再開発するのは容易ではありません。そのような理由から、発展途上国では鉄道の整備が大幅に遅れていると思います。その意味で、日本は割りと早いうちから、国鉄だけでなく、私鉄によって鉄道網が整備されたことは評価すべきことだと思います。個人的には、東南アジアで私鉄を今まで一度も聞いたことがありません。従って、イギリスにしても、日本にしても、起業家が先見の明を持って鉄道敷設を行ったのだと思います。一票の格差の問題もそうですが、地方と都市部の一人当たりの道路の長さについては、もっともっと差が大きいと思います。その意味で、本当に費用対効果のコストパフォーマンスを考えるとコンパクトシティであるNYやシンガポールのエネルギー効率のよさが際立つ訳です。費用と便益について、比較してみると地方と都市部の格差が際立って分かると思います。

世の中とは本当に皮肉なもので、問題を解決しても解決しても、必ず新たな問題が発生するパンドラの箱のようなもので、OA機器や車、携帯電話が我々の生活を便利にした一方で、人間が作ったものが人間を排斥すると言う笑えない状況になっています。

最近よく思うことは、「世の中は便利になったものの、人間関係までは便利にならなかった」と言うことです。American way of life に憧れて、日本はアメリカ型の生活を導入し、東南アジア諸国らも、ルックイースト政策に代表されるように、日本をお手本として雁行型のキャッチアップ型経済で、日本の経済成長モデルを真似して、驚異的な経済成長を遂げてきました。

本来であれば、国とは、人種や言語、宗教など、もともと全くバックグランドが違うもの、その土地の風土に合わせて、悠久の歴史の中で適合してきたと言う歴史的背景がありますので、他国の文化のコピーと言うのは当然歪がでます。過去、白欧主義だとか、農業革命、産業革命など色々ありましたが、それでも時間軸は、人類が許容できるスピードでしたが、第三の波の「情報革命」後は、個人が世界からリアルタイムに情報を得られるだけでなく、今までは、CNNのような世界的なネットワークを持つものや政府ぐらいしか世界に情報を発信することができませんでしたが、タダに近いコストで、個人が世界に情報を発信できるようになりました。しかし、いろんなことが一気にできるようになったため、世の中の制度が対応できておらず、制度疲労を思いっきり起こしていると思っています。

今までは、「情報の非対称性」があり、知識の無い人達は、情報のある人達に暴利をむさぼられていましたが、今では、情報革命のお陰で、多くの人が欲しい情報を欲しい時に、欲しいだけ得られる時代になりました。今までは、一生気づかないで死んでいっただろう人、搾取されていても、それが搾取だと気づかないで搾取され続けていた人達が蜂起する時代となりました。いわば、市場機能に近いもので、モノなども「一物一価の原則」のもと、歪があれば、それが修正され、ひとつの値段に収斂しようとしつつあります。為政者が知識層を虐殺してきた歴史、愚民政策を続けてきた植民地支配をみれば、それは良く分かります。

市場原理主義がここ最近の潮流でしたが、ジョージソロスが言うように市場は常に間違いを犯します。時には、その間違いがあらぬ方向へ一方的に振れ、その歪が元に戻ろうとする時には、とてつもない振幅を伴うことになります。

移動手段、通信手段の高度化、さらにはFTAなどで、国境は限りなく低くなりました。お金も瞬時に世界を駆け抜けるようになりました。そして、人も世界中に気楽に飛び立てるようになりました。しかし、忘れてはいけないのは、序章で述べた国がそもそも成立したきっかけです。同質性が強く、農耕民族である、同じ日本人であっても、考え方の相違や意思疎通がうまくできないことも多々あるぐらいですから、それが人種や言葉が違えば摩擦が起きるのは当然のことだと思っています。これが長い時間をかけて融和が進めば、まだ摩擦は少なくて住むのですがこれだけ、世の中が短期間にかわり、技術革新がこれほどまでのスピードで進んだ現在では、もはや、ゆっくりと融和することは不可能です。

グローバル化、金融の肥大化など、本当に複合的な要因で、今日のトラブルと言うのは起きていると思います。マーフィーの法則ではありませんが、本当に、いくつもの偶然が重なって、ひとつのことが起こるんだなと思うことが結構あります。いま、世界の課題は、エネルギー問題と食糧問題を解決できれば、ほぼ全て解決できると言われていますが、一体どうなるでしょうか?

人類の英知を結集して、今後、ほぼ確実に起こるであろう金融危機、食糧危機が乗り越えることを願っていますが、全てのものが問題を先送りし続けたお陰で、コントロールすることができないほど巨大になってしまい、いまは堤防が決壊するのをビクビクしながら見ることしかできません。リスクさえコントロールできたとさえ思った人類ですが、まさか自分の手で自分を追い込むなんて、本当に皮肉だなと思います。