2011年11月17日木曜日

ユニクロの海外出店数、国内を逆転

ホント、国内は飽和状態で、既に人口減の時代に突入して、めぼしいところはもう食べつくしているので、やっぱり、新興市場ですわな。EUもアメリカ様ももう終わってるんで、人口ボーナスが終わっていない、新興にかけるという選択は、営利企業として間違ってないでしょ。

ただ、日本国内で蓄積したノウハウがそのまま通用するかは分からないので、マーケティング次第でしょうが、日本のサービスってやっぱり、海外でも評判いいんですよね。あと、衣料品も、アメリカのへインズですら、クソでしたからw


やっぱり、ユニクロだなーと思います。下着なんか、もう、ユニクロ様様ですもん。


●海外出店数、国内を逆転 小売り・外食加速


2011/11/21付
 http://www.nikkei.com/news/article/g=96958A9693819594E2E5...

2011年11月16日水曜日

需要と利益の先食い

液晶テレビとか、ハイブリッドカーとかもそうですけど、需要の先食いの反動って大きいですよね。目先の利益は増えるものの翌期は、その分、反動が思いっきりきますからね。

私があと最近思うのは、音楽や映画の世界のことです。私が学生の頃、結構WIN MXとかWinnyとか、個人情報や機密情報の流出とかで話題になることが多かったものの、やっぱりポイントは、マクロで見た経済を考えると、CDやDVDなんかの著作権のあるものがタタで手に入ることにあったんですよね。これって、貧乏な学生にとっては今まで一枚3000円でアルバムを買って、殆どがオマケの曲にも関わらず、無駄な費用を支払わされていたんですよね。ただ、そのかわり製造元や製作者は本来受け取るべき利益が受け取れなくなって、それが製作コストの削減に繋がったわけです。

あと、レンタルビデオ屋でも、はじめは著作権云々の問題があったものの、結局は、ビデオ屋があったお陰で潜在需要も発掘してくれ、製作者はそれなりに儲かったんですよね。でも、ファイル共有ソフトは、何が問題かというと対価が発生しないことにあるんですよね。そこからは、何も生まないどころか、むしろ違法行為によって、機会の損失が生まれていたわけです。

10年前、周りでは、結構、学校や仕事に行っている間に、ダウンロードしていて、帰ってきて見たり聞いたりという人は結構周りにいて、「むちゃくちゃお金が浮くわ」と言っていたのを今でも思いだすんですけど、周りまわって製作者にお金が入らなくなり、そして、売れなくなったからコストをかけられなくなったと言う悪循環になったと。

ホント、需要と利益の先食いをしちゃって、周りまわって自分たちの首を絞めてしまっているんですよね。ホント世の中上手くできているなーって思いますよ。

これが一転、日本の労働幸造の転換に当てはめると、派遣労働者、契約社員を都合のいいときに、都合のいいだけ使って、都合が悪くなると切り捨てるということをやって、賃金を抑えたものですから、目先の利益はあがっても、消費者である労働者の賃金が減れば、中長期では売上は減りますし、酷い扱いをする会社の製品なんか買いたいという気持ちは起こるはずありません。ホント、基礎研究もそうなんですけど、1年や2年で結果なんかでるものなんてホント少ないんですよね。20年、30年の長期の視点で見てくれたからこそ、日本って強かったんですよね。

私は思うんですけど、日本の強さって、底辺の層の厚みにあったと思うんです。東大阪、浜松、東京の大田区、長野県の諏訪地区などにある中小企業の集積地は、技術の塊みたいなもんですからね。大企業って、1軍、2軍、3軍ぐらいまでありますけど、中小企業は、みんな1軍、そして背水の陣で常に戦っている会社が殆どですので、やっぱり底力が違うんですよね。

思うに、基礎というか、底辺がしっかりしていないところは、ホント安定感に欠けて、ちょっとしたことですぐに傾いちゃうと思うんです。前にも書いたんですけど、自動車産業って、工業力の結晶みたいなもんで、3万点前後の部品の寄せ集めな訳ですから、単品で見ても、総合で見てもいいものができないといかんわけですから。一個一個の誤差が1ミリでも、3万点で誤差がそれだけあったら、最大で3メーターもの誤差がでるわけですから。まぁプラマイがあるので、そこまではありませんが、5万キロ、10万キロで工作精度の誤差で、ガタが来るのが善く解ります。トヨタなんかは10万キロのっても平気ですけど、ホンダなんか5万キロぐらいでもうガタがきますからね。

2011年11月15日火曜日

油断 【堺屋太一氏の近未来小説】

原油が無くなったらということをオイルショックの直前に小説にしていたということですから、その類まれなる才能と将来の予測能力は、さすがに経済産業省で統計などの分析などをされていただけあると思います。

先日、文庫本で並んでいた油断、前にも読んだ事があったのですが、値段の安さ故についつい買ってしまいました。そうは言っても紀伊国屋でかったので、日本で買うものの倍ぐらいしますけど・・・・・。

昔に比べて、原油への依存度はパーセンテージ的には減ったものの、原子力の将来性、そして自然エネルギーの実用性、そして化石燃料のアホみたいな値上がり、新興国のエネルギー需要の拡大を見ていると原油がいつ途切れてもおかしくありません。

私たちの生活は、原油によって支えられており原油なしの生活は現時点では成り立ちません。油断でシミュレーションされていたように、原油が無くなってから多くの方が亡くなられるというシミュレーションも、どれだけ波及効果が大きいかということを実感させてくれます。

バルチックの指数などやWTIの原油を見ているとたちまちは大丈夫でしょうが、WTIが200ドルをつけることも近い将来あるんじゃないでしょうか。


http://www.amazon.co.jp/%E6%B2%B9%E6%96%AD-%E6%97%A5%E7%B5%8C%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E4%BA%BA%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%A0%BA%E5%B1%8B-%E5%A4%AA%E4%B8%80/dp/4532193273

2011年11月14日月曜日

まさおさん 【金正男はディズニーやギャンブル?】

じょんいるの息子の正男さんは、マカオでギャンブルに興じていると以前報じられていましたが、今はどうなっちゃったんでしょうか?ノースコリアでの将軍様の後継者選びから落選してしまって、じょんいるから命をずっと狙われていたとか・・・・・。

それよりも、彼は、生活習慣病で、手足が弱って、目も見えなくなってきているとか・・・・色々噂はありますね。

それにしても、憎めないあのキャラは、一緒にマージャンでもやってみたいと思わせるキャラです。日本では、ディズニーランドだけじゃなくて、風俗も行っていたとかいないとか。

マスコミの報道を見ると偏向していますけど、彼って結構マトモな考え方してるんですよね。ただ、「キタ」では、そうではないんでしょうけど。




2011年11月13日日曜日

九州新幹線【乗りたかった理由は感動的なCM】


ずっと乗りたいと思っていた九州新幹線に初めて乗れました。ホントガラガラで一車両、私の貸切状態でした。ホント何度も言っていますがフランスのTGV、ドイツのタリスがウンコに思えました。乗りたかったのは、このCMを見たからなんですよね。電通が作るCMは、ミエミエのウンコなものが多かったんですが、JR系のCMはホントセンスの良さと感動が伝わってくるんですよね。遠く離れた地域で今まで5時間以上もかかった地域が一気に半分以下になってしまった。ネット全盛の時代といっても、物理的制約はまだまだ大きいんだと思いました。こんな狭い日本でも言葉の違い、文化の違い、たった二日ですごく感じたぐらいですから。

乗りたかった理由は、ホントたったこれだけです。乗車時間はたった二時間でしたけど、その背後には、何十年もの時間が費やされ、建設工事などでも相当苦労されたことだと思います。ホント、当たり前の私たちの生活を支えるこのような技術、私は大切にしたいなーと改めて思いました。

ホント、土木とか公共の大型事業って批判は大きいものの、ホント地元への波及効果とか生活を劇的にかえるんですよね。まぁストロー効果など負の側面もかなりありますが・・・・・。特に高速鉄道と高速道路が中央資本の地方進出を加速させていますけど・・・。

悲願ということば、まさにココから感じます。


http://www.youtube.com/watch?v=UNbJzCFgjnU

2011年11月12日土曜日

一ヶ月持たなかったIntelのSSD

400ドルで一ヶ月前に買ったインテルの160GBのSSDが突然死にました。その前に換装したものがかなり調子が良かったので、他のパソコンのものも換装したんですが、突然死亡して驚きました。

MBRが壊れたかと思って修復をかけたり、ThinkpadのRescue & Recoveryで直そうと試みたんですが、全く駄目でした。Thinkpadをいま、三台持っているんですが、基本的にこのPCは簡単には壊れないので、色々ネットで情報をみたら、私の買った、 Intel 160GB 320-Series 2.5" Sata SSDで結構問題が報告されているようです。 FIX MBRなんかで直ると思うんですけど、手の施しようがない状態になる前に、いま、「Final data」でスキャンをかけています。ちなみに、待ち時間が30時間とでました。「クソインテルの野郎・・・・」と怒りがこみ上げてきました。

SSDは、だいぶ安定してきたのと値ごろ感がでてきたので、メインマシンで二台、導入したんですが、突然死とは驚きです。でも、もう、HDには戻れそうにないんですよね・・・・・。うるさいですし、熱いですし、遅いというのがありますから。

さっそく、ワランティのメールを書いたんですが、休みなので、アメリカ本社管轄で対応をしてもらえるとうれしいなーとひそかに思っています。

その後、保管してあるHDをAcronisというソフトで、念のためにデータ領域とシステム領域を分けるためにパーテーションを区切ろうとしたら、エラー、理由は、1GB以上のメモリを積んでいると認識しないと・・・・・。

「クソか」と思いましたが、3年前に買ったソフトをいまだに使っている私も悪いんですけどね・・・・・。で、RAMメモリを強制的に1GBに落とすソフトを入れたんですけど、これまた、上手くいかず・・・・。明日は、さらに念のためにアクロニスの「Disk Ditector」を買って、パーテーションとかのチェックをしたいと思います。それにしてもSSDは快適ですけど、トラブル大杉ですわ。


書き終えて、突然思い出したんですが、会社で共有のHDが死んで、復旧サービスに出して、50万とられたことがあります。超重要なデータがあったので、上司は即承認してくれましたが・・・・。その後NASを買ったんですが、二重化の恩恵って大きいですね。



2011年11月11日金曜日

地球0.5%の面積で人類が養える【シンガポールが提言するコンパクトシティ:千個のシンガポール論】

1,000個のシンガポールで、世界中の人口がたったの地球の0.5%の面積で賄えると言う仮説を立てて、検証しているこの本、全てが英語ですが、かなり面白かったです。コンパクトシティ推進論者の私としては、お勧めの一冊です。

それにプラスして言えば、都市部の鉄道推進論者です。エネルギー効率や通勤の便を考えると半導体のように集積度を上げることが効率に直結します。確かに副作用として一極集中やリスクの集中などが見られますが、現代型の知識集約型の産業が中心となった社会では、都市化は回避することができないと考えています。風水都市として香港と並び有名なシンガポールについて、コンパクトシティという面から仮説を立てて検証をしていきたいと思います。エネルギー効率では、面白いことにアメリカのニューヨークがトップに立ちます。東京も個人的な見解ではかなりエネルギー効率は高いと思っていますし、都市圏という括りで見れば、人口は世界一です。

ある意味で、色々な社会実験が国家ぐるみで行われているシンガポール。インフラのパッケージ輸出も水だけでなく、道路や鉄道関係でも行われていると聞きます。この意味では、日本は既に計画から建設、運営、メンテナンスまでの数十年にわたるノウハウがあるので、一日の長があるのは明白な事実です。シンガポールは、空港運営など、今後、自国で蓄えたノウハウを、一発物の建設だけでなく、メンテナンスで手数料などを稼ぐスタイルへ変貌させていく、永続的なビジネスに繋げていくと考えています。水メジャーと言われる、ヴェオリア、スエズ、テムズウォーターなどがやっているビジネスがこれに近いでしょう。ベクテルやハリバートンのやっていることと組み合わせれば極めて大きなビジネスになると考えています。都市国家の事例、そして国自体が経済特区のような事例が大国に通用するとは思いませんが、モデルケースとしては面白いと思います。

基本的にシンガポールはその国土の小ささから制約が極めて大きいため、人材を活用するか、人の上前をはねるようなビジネスしか難しいのだと思います。金融や物流なんかそれに近いところがあります。地域統括会社なんかのハブ機能ですね。本社から、監督できないものを地域統括会社がコントロールすると。それに、域内が、飛行機で数時間以内というのも魅力なんでしょう。ハブアンドスポークの空港や港湾なども本当に、地域の拠点を睨んでやっていますからね。それを考えると、マレー半島の中部、マレーシアの北部を越えた、タイの深南部のプーケットとハジャイの界隈の半島が一番狭くなっているところは40KM程度なので、そのクラ海峡のところに運河をつくることなんか訳ないんですよね。マラッカ海峡の浅瀬を浚渫して、航路を確保したり、潮待ちをしたりすることなんかに比べたら・・・・。ただ、政治的なもので、難しいとは思いますね。シンガポールは華僑の貯金箱ですし。

金融、物流、観光の三本柱以外にも多くの実験が現在進行形で行われており、そこで培った技術やノウハウは輸出されています。冒頭のウォーターハブなどはその良い例です。最適化と効率化のノウハウって省資源にもなりますし、都市化が世界中で進展する中で、非常によいケーススタディだと思っています。実際には、エネルギーや食料等の資源をどう確保するかが一番の問題となるのでしょうが、コンパクトシティのこの提案は面白いです。




●A Model of compact city
http://www.1000singapores.com/


1,000 Singapores can house the entire world  population using only 0.5% of the earth's land area.

【意訳】1,000個のシンガポールで世界の全ての人口を地球の陸上の0.5%の面積で賄うことができる。

最近思うのは、世界的に大量生産大量消費の時代が糞詰まりなっていて、エネルギー多消費型、更に車依存型の社会が限界に来ていると思うので、コンパクトシティに向けて流れが変わるんではなかろうかと思います。実際に、一次産品で最も大切だと言われている原油が1バレル100ドルを恒常的に越えている状態であれば、それはすべてのものにインフレ圧力に繋がります。先進国でも大きな影響を受けるエネルギーは、低所得者層の多い発展途上国ではエネルギーの所得に占める割合が大きくなり、その影響度はもっともっと大きくなります。

モータリゼーションが進み便利な生活を手に入れ、経済発展の緒についたばかりで、このエネルギー高は、本当に大きな影響を与えています。特に、車中心の社会で設計された社会インフラは、極めて無駄が多く、地方では車とは極めて便利が良いものの、都心部に限っては、道路の占有面積やエネルギー効率、公害など殆どすべての面で、鉄道などの公共交通機関に劣ります。皮肉なことに、アメリカのニューヨークのような巨大都市が最もエネルギー効率の高い都市となっているのは驚きですが、おそらく、東南アジアの巨大都市であるインドネシアのジャカルタやタイのバンコク、マレーシアのクアラルンプールは完全な車社会ですから、かなりエネルギー効率に劣ると思います。今のように車中心で発展してしまった現状を考えると鉄道を今後普及させようとしても、相当費用がかかってしまい、仮に地下鉄にした場合は、建設費用を償還することができなくなると思っています。日本や欧米は幸いなことに鉄道から発展するケースが多かったため、その時の路線網に沿って街が発展していますが、東南アジアは完全に車優先で作ってしまったため、鉄道網が余りにも貧弱なのは言うまでもありません。自動車メーカーが道路建設に補助金を出しているのではないかと思うほどです。

シンガポールは、は699.0Km2で、東京23 区の617Km2よりやや大きい程度の国土で、東西が約45KM、南北が23KM程度の国で、チャンギ空港、港湾(ケッペル、パシルパンジャン等)などの社会インフラもしっかり整備されており、ビジネスのソフト面のインフラである金融、法律、会計面でもしっかりと整備されています。これは、イギリスが旧宗主国であることも大きいのですが、弁護士や公認会計士が世界標準として世界のメジャープレーヤーであるイギリスとアメリカの制度で運用できることのメリットが極めて大きいと思います。また、国民の教育水準も高く、英語が公用語として用いられ、国民の殆どが英語を理解することができます。これが、シンガポールが東南アジアのハブとして機能する大きな理由です。ハード面、ソフト面双方からインフラが整備されていて使い勝手が良いこと、更には交通の要衝に場所が位置していると言う地政学的なメリットもあってのことです。

社会インフラで、特に車はその便利さや目に見える効果の大きさが大きく、更には都市計画を決定する人たちは発展途上国では基本的に特権階級に属し、公共の交通機関を利用することはありません。従って、当面のことを考えると鉄道整備よりも道路整備となるのです。しかし、先進国の巨大都市をみると鉄道無くして発展はないのです。理由は、渋滞による機会損失が極めて大きいからです。輸送効率をみれば、大量輸送には車は適していないことになり、慢性的な渋滞が大都市で当たり前になってしまいましたし、出来上がってしまった市街地を再開発するのは容易ではありません。そのような理由から、発展途上国では鉄道の整備が大幅に遅れていると思います。その意味で、日本は割りと早いうちから、国鉄だけでなく、私鉄によって鉄道網が整備されたことは評価すべきことだと思います。個人的には、東南アジアで私鉄を今まで一度も聞いたことがありません。従って、イギリスにしても、日本にしても、起業家が先見の明を持って鉄道敷設を行ったのだと思います。一票の格差の問題もそうですが、地方と都市部の一人当たりの道路の長さについては、もっともっと差が大きいと思います。その意味で、本当に費用対効果のコストパフォーマンスを考えるとコンパクトシティであるNYやシンガポールのエネルギー効率のよさが際立つ訳です。費用と便益について、比較してみると地方と都市部の格差が際立って分かると思います。

世の中とは本当に皮肉なもので、問題を解決しても解決しても、必ず新たな問題が発生するパンドラの箱のようなもので、OA機器や車、携帯電話が我々の生活を便利にした一方で、人間が作ったものが人間を排斥すると言う笑えない状況になっています。

最近よく思うことは、「世の中は便利になったものの、人間関係までは便利にならなかった」と言うことです。American way of life に憧れて、日本はアメリカ型の生活を導入し、東南アジア諸国らも、ルックイースト政策に代表されるように、日本をお手本として雁行型のキャッチアップ型経済で、日本の経済成長モデルを真似して、驚異的な経済成長を遂げてきました。

本来であれば、国とは、人種や言語、宗教など、もともと全くバックグランドが違うもの、その土地の風土に合わせて、悠久の歴史の中で適合してきたと言う歴史的背景がありますので、他国の文化のコピーと言うのは当然歪がでます。過去、白欧主義だとか、農業革命、産業革命など色々ありましたが、それでも時間軸は、人類が許容できるスピードでしたが、第三の波の「情報革命」後は、個人が世界からリアルタイムに情報を得られるだけでなく、今までは、CNNのような世界的なネットワークを持つものや政府ぐらいしか世界に情報を発信することができませんでしたが、タダに近いコストで、個人が世界に情報を発信できるようになりました。しかし、いろんなことが一気にできるようになったため、世の中の制度が対応できておらず、制度疲労を思いっきり起こしていると思っています。

今までは、「情報の非対称性」があり、知識の無い人達は、情報のある人達に暴利をむさぼられていましたが、今では、情報革命のお陰で、多くの人が欲しい情報を欲しい時に、欲しいだけ得られる時代になりました。今までは、一生気づかないで死んでいっただろう人、搾取されていても、それが搾取だと気づかないで搾取され続けていた人達が蜂起する時代となりました。いわば、市場機能に近いもので、モノなども「一物一価の原則」のもと、歪があれば、それが修正され、ひとつの値段に収斂しようとしつつあります。為政者が知識層を虐殺してきた歴史、愚民政策を続けてきた植民地支配をみれば、それは良く分かります。

市場原理主義がここ最近の潮流でしたが、ジョージソロスが言うように市場は常に間違いを犯します。時には、その間違いがあらぬ方向へ一方的に振れ、その歪が元に戻ろうとする時には、とてつもない振幅を伴うことになります。

移動手段、通信手段の高度化、さらにはFTAなどで、国境は限りなく低くなりました。お金も瞬時に世界を駆け抜けるようになりました。そして、人も世界中に気楽に飛び立てるようになりました。しかし、忘れてはいけないのは、序章で述べた国がそもそも成立したきっかけです。同質性が強く、農耕民族である、同じ日本人であっても、考え方の相違や意思疎通がうまくできないことも多々あるぐらいですから、それが人種や言葉が違えば摩擦が起きるのは当然のことだと思っています。これが長い時間をかけて融和が進めば、まだ摩擦は少なくて住むのですがこれだけ、世の中が短期間にかわり、技術革新がこれほどまでのスピードで進んだ現在では、もはや、ゆっくりと融和することは不可能です。

グローバル化、金融の肥大化など、本当に複合的な要因で、今日のトラブルと言うのは起きていると思います。マーフィーの法則ではありませんが、本当に、いくつもの偶然が重なって、ひとつのことが起こるんだなと思うことが結構あります。いま、世界の課題は、エネルギー問題と食糧問題を解決できれば、ほぼ全て解決できると言われていますが、一体どうなるでしょうか?

人類の英知を結集して、今後、ほぼ確実に起こるであろう金融危機、食糧危機が乗り越えることを願っていますが、全てのものが問題を先送りし続けたお陰で、コントロールすることができないほど巨大になってしまい、いまは堤防が決壊するのをビクビクしながら見ることしかできません。リスクさえコントロールできたとさえ思った人類ですが、まさか自分の手で自分を追い込むなんて、本当に皮肉だなと思います。