2012年2月27日月曜日

貧富の格差

少し前まで、日本というのは良くできた共産主義みたいなところでしたが、完全に今は資本主義になってしまいましたね。そして、あまりにも目先の利益にとらわれすぎてしまったため、中長期での成長を描けなくなってしまいました。財務リストラに代表される目先のリストラ、バランスシートの縮小など、ホント小手先のリストラテクニックで、短期の利益の改善はできても、それが中長期に繋がりません。

基礎研究というのは、馬鹿みたいに時間がかかって、10年、20年と言うのはザラですし、そして結果がでないことが殆どです。こういうところを果たして切り捨てていいものかと。そして、最先端の技術とは、底辺の素材の基礎技術に始まり、色んな技術の応用の組み合わせですので、アホな程手間がかかります。車なんかは、本当にそうですが、ガラス、ゴム、鉄、電子、コンピュータなど、色んなものの寄せ集めです。特に今の車は電子制御ですから、プログラムも数百万ステップに及ぶといいます。

欧米の悪いとこ取りしたような日本企業ですが、そのせいでジニ係数も今は本当に大きくなってしまって、それに気付いてしまったいまは、企業もそして富裕層も海外に逃げ出していると。栄華を極めた瞬間没落が始まるとはいいますが、まさにそうですね。過去の文明を見ても、見事に没落しています。一方、目を海外に向けると、欧米は需要を先食いし、新興国も身分の身丈を越えた成長をしちゃった以上、世界経済はそのツケの清算をし続けないといけないと。日本もひどいですけど、海外も場合によってはもっともっと酷いなと。幸い、平均年齢の若い国はまだ救いようがありますが、そうじゃない国は悲惨だなと。

15年前に読んだ、レスター・C・サローの「資本主義の未来」は、今読んでも色褪せないなと。東京電力の元社長でもあり、経団連の平岩外四も日経の正月版の特別号で薦めていましたがホント面白かったなと。犬の尻尾が犬を振り回していると言うデリバティブの比喩表現が、まさにそのままだなと。

さてさて、前にも書いた華僑の格言ですが、「水は高いところから低いところへ流れるが、金は低いところから高いところへ流れる」と言うことが、今はもっともっと極端になっていると思います。上位5%(定義は色々変わりますが)までが勝ち組と言われたりしますが、今後その格差はもっともっと開くだろうなと。世界的にも上位1%どころか、0.01%に富が集約されるんじゃなかろうかと思うことが結構あります。そこまで言って、あまりにも搾取がひどくなれば、ジハードなんて、そこらじゅうで起こって、欧米の企業どころか、日系や中国系の企業もホント徹底的に攻撃されるんじゃなかろうかと危惧しています。

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